NHKは大本営広報機関だ、つくづくそう思います。以前からそうだと思ってきたし、3.11以降、その姿があからさまになってきたのですが、今朝はさらに鮮明になったと云ってよいでしょう。昨晩首相官邸前に集まった20万人という数のデモを一切報じなかったからです。写真を載せた産経新聞以下の卑劣さです。

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昨晩（2012/6/29）、関西電力大飯原子力発電所の再稼働反対を求める人たちが東京の首相官邸前に集まり、反対の声をあげました。その数、20万人！　警察発表の10万人というのを出す新聞もありましたが、特定の組織や団体に属さないような人たちが三々五々集まるような形式では主催者でも正確な数は把握できません。東京新聞が数を書かなかったのはある意味良識的。それにしても、こんな集まりは60年安保以来ではないでしょうか。

ところが、このニュース、NHKではどう報じたのか。今朝30日6時台からチェックしていましたが一切登場しませんでした。一方で、エジプトのカイロ市内のデモは報じていました。NHKにとってはカイロの方が東京よりも近いのでしょうか。そんなバカな！

民放では30日朝の官邸前の動きまで実況中継する局もありました。原発推進のサンケイ新聞でも写真くらいは載せているのに、NHKはサンケイ以下であることを証明したようです。

Twiiter等の呼びかけで大勢の人たちが、それも10万人20万人の人たちが日本の官邸前に集まって反対の声をあげるのを何故NHKは無視できるのか。東欧ではインターネットが民主化革命を誘導したなんて報じていたのはNHKではなかったのか。首都東京の、それもこの国の首相官邸前で原発再稼働反対の声が挙がっているのに、そういう事実はなかったことにしようという意図がNHKにあるとしか思えません。要するに、NHKは（国民から受信料をとって）国民の知る権利を奪っているのです。

何度も繰り返してしましたが再度書きます。

NHKの資産の大部分は東電などの事業債。要するに、原発推進の電力会社とは利益共同体であり、NHKこそが原発マフィアの資金源の１つなのです。そんな会社にちゃんと原発事故を報道しろと云ったところで無理。今回、官邸前のデモを報じなかった理由もそういう背景から明らかでしょう。

もちろんNHKの中には良識人もいるし、必死に報道を貫こうという人たちもいるでしょう。でも、それらは少数派。ゲリラ的に面白い放送があったとしても、基幹ニュースや花形番組に出てくることはまずありません。組織としてのNHKはとんでもなく醜悪な御用機関だからです。

もしNHKを見るなら、何を報じなかったかを常に確認し、それを報じなかった理由、報じると困る組織や人物が誰なのかを考える材料にして下さい。