109, 110 & 111

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三桁の数字が3つ、ピンとくる人もおられるかもしれません。これらはピアニストの内田光子さんが今年世界各地で演奏しているベートーヴェン・ピアノソナタ後期三部作の作品番号です。ピアノソナタの番号でそれぞれ30番31番32番と紹介されることも多いようですが、御本人は作品番号で曲目を示しています。

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今回のルツェルン音楽祭、こちらは8月22日に日本を発ち、9月7日に帰国しました。フライトにかかる時間や時差を考慮すると、音楽祭のプログラムで聴けるのは8月23日のお昼から9月5日の晩まで。9月6日はウィーンフィルの2日目、続く7日は内田光子さんのピアノリサイタルだったので、ホンマはもう2日現地に泊まりたかったのですが、あいにくホテルに空きがなく諦めました。

そのルツェルンでの内田さんの演奏曲目はベートーヴェン・ピアノソナタ 109, 110 & 111。今シーズンは各国どこでも同じ曲で通しているみたい。じゃ、ルツェルンでは聴けなくても10月に日本公演があるのでそちらで・・・と納得していたところです。

その内田さんのピアノリサイタル、先日10月22日に京都コンサートホールで開催されたのでいそいそと聴きに出かけました。当日は満員御礼。

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内田さんのピアノを生で聴くのはこれが2回目。前回は2年前マーラー室内管弦楽団を引き連れての演奏でしたが、既に触れたように、この演奏は2023年度で聴いた中でベストな演奏会でした。

まるでムンクの「叫び」のようなポーズです

そして今回の内田さんのソロ演奏も圧巻。演奏の背後に奥行きの深さというか、何かの物語を感じさせるような演奏はなかなか聴けません。内田さん、演奏が終わった後に数十秒間、余韻をゆっくり味わっていらっしゃったのが印象的で、御本人にとっても満足なデキだったのでしょう、きっと。会場の聴衆も内田さんと余韻を共有した後、大勢がスタンディングオベーションで拍手喝采でした。

さて、この3つのピアノソナタ、彼女の最初の録音は2006年(レーベルはDECCA)。約19年の年月を経て今年世界各地で公演をしているのは彼女の集大成の一環なのか。今回はルツェルン音楽祭の演奏会ではありませんが、関連話題として記しておく次第です。


追記:それにしても、110番の主旋律は何度聴いても私には「オッパッピィー」に聞こえます(音階が似ている)。小島よしおさんはこれを聴いたことがあるのかどうか。