Grüezi
2025/09/19
ルツェルンのホテルにチェックインすると鏡面にGrüeziとあり。何のことだかわからなかったのでフロントに尋ねると、スイス語で「こんにちは」あるいは「ようこそ」とのこと。発音はイタリア語のありがとう(グラッチェ)に似ていますが、こちらはグリュエッツィ。ドイツ語の「ようこそ」はビルコメンだと知っていましたが、Grüeziは知りませんでした。というのも、このGrüeziはドイツ語とは少し異なるスイス・ジャーマン語。ちなみにグーグル翻訳でもまだうまく訳せません。
さて、これから紹介するのは今年のルツェルン音楽祭。夏季は世界各地でいろいろな音楽祭が開かれますが、一番有名なのはザルツブルク音楽祭、その次がこのルツェルン音楽祭でしょうか。
スイスのリゾート地の1つ、ルツェルンに世界中から音楽愛好者が集まり、とくに著名オーケストラが演奏する8月末から9月第一週にかけては日本からの団体客もあるようです。
今夏は2025年8月12日から9月14日までの開催で、テーマはOpen End。主催者側の言うところでは、「始まりは消え去るわけではなく、終わりも完全に終わるわけではない。全てはオープンに続いていく。結局のところ歴史とは絶え間ない流れであり、私たちはつかの間それに参加し、形作る手助けをするのだ」ということらしい(全体プログラムの序文から勝手訳)。意味づけが哲学的ですね。
こちらはといえば、8月23日から9月6日の2週間出かけました。この間、オーケストラ演奏を12以上楽しみましたが、一言でいって素晴らしい経験❗️となりました。
ベルリンフィル、ウィーンフィルの演奏は言うまでもなく、他のオーケストラもそれぞれ聴き応えあり。コントラバスフルートのように初めて見る楽器に驚き、あるいは演劇仕立ての演奏形態に引き込まれたりで、今まで知らなかった音楽体験を楽しみました。おまけにどれも内容が濃く、後で振り返るとごちゃごちゃになって、どれがどれだかわからなくなってきたのが難点といえば難点かもしれません。
こちらが聴いたのは以下の通り。オーケストラは英国、フランス、イタリア、ドイツ、スイスと国別に見ても多彩で、それも有名どころばかり。
8月23日 40minコンサート
8月24日 ルツェルンフェスティバルオーケストラ/ ヴィオラはタベア・ツィマーマン
8月24日 ロイヤルフィル(ロンドン)/ ワシリー・ペトレンコ指揮 ヴァイオリンはアンネ=ゾフィー・ムター
8月25日 ラジオフランスオーケストラ/ ミルガ‥指揮 チェロはジュリア・ハーゲン
8月26日 ルツェルンフェスティバルオーケストラ/ ヤニック・ネゼ=セガン指揮 ピアノはソンジン・チョ
8月28日 サンタ・チェチリア/ ピアノはソンジン・チョ
8月29日 パリオーケストラ/ ヴァイオリンはA・ハイデリッヒ
8月30日 ルツェルンフェスティバルアカデミー
8月31日 アンドラーシュ・シフ ピアノリサイタル
8月31日 ロイヤルコンセルトヘボー/ マケラ指揮 ヴァイオリンはジャニー・ジャンセン
9月02日 ベルリンフィル/ キリル・ペトレンコ指揮 オーボエはA.メイヤー
9月03日 ベルリンフィル/ キリル・ペトレンコ指揮
9月04日 マーラー室内管弦楽団/ ヴィオラはタベア・ツィマーマン
9月05日 ウィーンフィル/ メスト指揮加えて新人のデヴューリサイタル 4つ、40minコンサート 5つ。そして街頭演奏パフォーマンス 5ヶ所。
これから特に印象に残った演奏を取り上げるとともに、ルツェルンの美術館や食事の話などもつけ加えておきましょう。盛り沢山で消化不良な体験でもあり、いつ整理が終わることやら(笑)。

