秋晴れでも世の中はすっきりせず

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関電関連のニュースはもう出尽くしたのか(まさか)。それとも厭きられたのか(たぶん、こっち)。関電会長社長らを見世物にしつつ福井県高浜町の元助役に罪を押し付けてオシマイ、決して政治家には触らせない、という誰かが書いた構図が進行中。キナ臭い話とは別にびわ湖の周りは秋晴れ。気温もだんだん下がり秋めいています。

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関電の用心棒

先日、「大阪地検特捜も動かない」と書いていたら、ある解説を読んで腑に落ちました。元検事の郷原信郎さんによると、関電の収賄を調査した委員会のトップ、小林敬弁護士は元大阪地検検事正とのこと。村木事件で部下の捏ち上げを放置していたことで減給処分を受けていた御仁です。

もともと関電と検察との関係は密接で、長年監査役についていたのは検事総長の土肥孝治氏。そういった検察大物OBが関電の重要職に就いていることが関電幹部の開き直りに繋がっているらしい。

郷原さん曰く、「関西検察の大物OBから、関電の問題で捜査に着手しないよう強い要請を受けているとすれば、大阪高検・大阪地検等の関西検察の幹部にとって、自らの退官後の処遇に与えるリスクを考えれば、関電への捜査を容認することは困難であろう」とのこと。さもありなん。関電の闇は深い。(出典は郷原信郎「関電経営トップはなぜ居座り続けるのか ~ 関西検察OBとの”深い関係”」

持ち合いの大企業

先日関電の八木会長の日本生命取締役の件に触れていたら、4日付で辞任との報道が流れていました。聞けば、日生だけでなく、H20リテイリング(阪急阪神、そごう、西武、イズミヤ等の親会社)と読売テレビも監査役をやっていて、これらも辞任するとのこと。一方、岩根社長は田辺三菱製薬とテレビ大阪の取締役を辞任とのこと。どちらも本家の関電は辞任しないらしい。

一昔前、株の持ち合いで事業連携(という名の馴れ合い)を行っていた大企業ですが、バブル崩壊以降鳴りを潜めていたと思っていたら、今は重役の持ち合いで継続しているみたい。日本の大企業がオワコンになっていくはずだ(溜息)。

フライデーだったか関電会長らの自宅写真が出ていましたが、先祖代々名家の社長宅は別にして、会長も副社長も新興住宅街にどこでも見かけるような工業化住宅。ホンマのワルは別のところにいることを示唆しているような、そんなエレジーを感じます。

ところで、関電の八木会長は福岡の修猷館高校から京大工学部、そして会長へと登り詰めています。どこかで聞いたような学歴に唖然としますが、濁りを飲み込んで晩節を汚すような人間だからこそ大企業のトップになれたのか。(アウトサイダーの道を選んだ私からすると)そこらが興味深いところです。

同和利権に矮小化するな

元助役が解放同盟で、この事件には同和利権が絡んでいると週刊誌が報じたことから、今回の関電収賄を同和と結びつけてコメントする右系の人がたくさん。一方で、解放同盟は元助役との関係を否定。どちらが本当なのでしょうか。

私の役所経験からすれば、党派関係なくどこの政党も同和利権を使います。旧社会党やその流れにある立民などは解放同盟との関係が深い一方、自民党は同和会、共産党も人権連(昔は別名だった記憶あり)という組織を使って動きますし、公明党も例外ではありません。

なぜかといえば、同和の名前を出せばそれなりの利権が得られるから。小賢しい者は勝手に同和団体を名乗るケースもありで、元助役もその一人だったのではないか、その程度の話。右系論客が証拠もなしに元助役と解放同盟との関係を言い立てるのは、少なくとも裏をとってやらないと名誉毀損ですな。

要するに、頭のまわる元助役は同和でも何でも利用できるものはすべて活用し、関電幹部を籠絡していった。これを同和問題の枠内で片付けるのは的外れ。

おまけに元助役は金品を送った相手とその内容をメモに残しているらしいので(国税が押収)、関係者は戦々恐々。数日前から福井県の役人とか関電関係会社からも収賄事実が出てきているのはその証拠で、まだまだ金品受領者は出てきそうです。

空は秋晴れでも、また大型台風がやってくるらしい。逃げを図る関電幹部とその背後のワルにこそ激しい風雨を!