オーボリ

.Travel & Taste

先週末また面白い食材に出会いました。オーボリ、あるいはオヴォリ。和名で「たまご茸」というそうです。お皿に乗る前の実物を見せてもらうと、ホンマに卵のような茸なんですね〜。


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断面をみると、黄色の部分が卵の黄身の部分で、回りの白い部分が白身というような感じで、たしかに卵、それも茹で卵な雰囲気です。イタリアでも滅多に手に入らない食材だとか、今まで遭遇したことがありませんでした。

味はどうかというと、ちょっと表現が難しい。レモンとオリーブオイル、それにパルミジャーノと合わせたサラダ仕立てなんですが、香りを食べるというか、あるいは旬を食べるという感じ。食感という面ではエリンギ的(茸だもんね)、そこに微かにたまご茸特有?の香りがあるというのでしょうが、慣れていないせいもあり、よくわかりません(苦笑)。

でも、イタリアではこの茸、日本の松茸のように季節を知らせる食材の1つなのでしょう。それも数が採れないとあれば、尚更貴重です。お皿の向こうにイタリアを感じさせる一品でした。

場所は京都祇園の「カッチャトーリ」。イタリアの味をそのまま味わえる本格派イタリアンレストラン。京都にはイタリアンが山ほどあって、それぞれ美味しさを競っているんですが、イタリア的な味わいを愉しめる処といえば、いくつあるのでしょうか。

永田シェフの強みは7年間アルバで修行したことで本場の味を熟知していること。もっと云えば、カッチャトーリの味わいはホンマにイタリアの最高級レストランで展開されるものといっしょ。

ちなみに、私が最高級だと云うのは、パドヴァの「ル・カランドレ」とかアルバの「ピッツァ・ドゥオモ」のようなレストランのこと。私の話ではあてにならんという人は、ミシュランでもガンベロッソでもチェックしてみて下さい。とくに後者は数年後にイタリア最高峰になるでしょう(というのは私の勝手読み)。

以前、その話を「カッチャトーリ」の永田シェフにしたら、エンリコとはフェアでいっしょに仕事したことありますよとのこと。エンリコとは「ピッツァ・ドゥオモ」のシェフです。永田シェフがアルバで働いていた頃、サブでエンリコシェフの下についたことがあるそうな。やっぱりというか、そういう繋がり方は面白い。

ということで、永田シェフを介して私とエンリコシェフとのつながりの次数は2、私の友人知人の皆さんは次数3です。(P.Duomoで食事したから次数はそれらマイナス1かも)

左は当日飲んだワイン。ピノ・グリージョを除梗せずにマセラシオンするらしく、白ワインなのにロゼみたいな仕上がりです。フロアのLさんが冷やさずにどうぞというのでそのまま飲んだところ、味わい深く、かつ料理を邪魔せずマル。