クラプトン キミッヒ タロウ

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ワクチンを打たない有名人がそこかしこ。理由はいろいろですが、接種しないという選択をした場合、自身と他者が被るリスクとのバランスをきちんと考慮しているのかどうか。

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まず、エリック・クラプトン 、言わずと知れたギタリスト。1970年代に3大ギタリストといえば、ジミー・ページ、ジェフ・ベックそれにクラプトン。当時のレコードを擦り切れるほど聴いた私から云えば、彼はまさにレジェンド(伝説)。今でも闊達にコンサート活動を行っています。

そのクラブトンさん、新型コロナウイルスのワクチン接種をしたら二度とギターが弾けないのではないかという位の痺れや痛みが出たらしい。もともと末梢神経障害があったのでワクチンの副反応が普通の人よりも酷くなったのかもしれません。

今でも手指の動きがもう1つらしく、ワクチン接種を要求するコンサートには出ないと主張したり、反ワクチン主義者のコンサートに出演したりで、どうみても反ワクチン主義の一員となってしまいました。

曰く、「みんなに安全だといっていた」のにそうじゃなかったという憤りがそうさせているようですが、主治医などに相談しなかったのか。自身の副反応を一般化拡大化して反ワクチンに走ったのは期待余って憎さ百倍というところでしょう。残念至極。

次は、ジョシュア・キミッヒ。サッカードイツ代表(現在)、バイエルンメュンヘン所属のMF。 その彼がワクチンを接種していないと発言したため、チーム内どころかドイツ内外で物議を醸しています。

ニュースによると、バイエルン・ミュンヘンには5人の未接種者がいるとのこと、そのうちの1人が彼でした。接種しない理由として「個人的には長期的な研究がなされていないことに不安を感じる」とのこと。

不安は人それぞれ。スポーツ選手の中には最高のパフォーマンスをキープするためワクチンの副反応を極端に嫌う人がいますから、彼の判断はその一例と考えれば納得できるところも。でも、打たない代償はどうするのか。

サッカー選手が試合をする限り、相手やチームメイトは感染リスクの高いキミッヒとの肉弾戦をどこまで許容できるのでしょうか。試合前の感染チェックでオッケイなのかどうか。

三番目は山本太郎さん、先週の国選で衆議院議員となった「れいわ新撰組」代表。その彼もワクチン接種をしていないらしい。

ニュースによると、フジテレビの衆院開票特番で古市憲寿氏が山本氏に質問したところ、「ワクチンを打ってないです」と回答。理由については、「打つ人、打たない人の権限はそれぞれに委ねられるべきです。一番やらなきゃいけない事はワクチンによる影響をしっかり厚労省が表に出さなければならない、守られなければならない、打つ人も打たない人も」(デイリー 2021/11/1)と説明しました。

打つ打たないは個人の権限(権利)であること、接種者も未接種者も守られなければならないというのもその通り。でも、ワクチンによる影響を厚労省が隠していると考えているのは陰謀論的な憶測です。

都合の悪い話を厚労省が出さないのはあり得る話ですが、ワクチンの有効性や副反応については積極的に出している方でしょう。隠していると考えているなら、いつもの調子でワクチン情報を出せ出せと国に迫ればいい。むしろ、自身が打ちたくない理由を行政責任に転嫁しているだけではないのか。

とくに政治家のような公人は多くの人と接触する機会が多いため尚更。先日の選挙では口角泡を飛ばしていたはずですから、周りの人に感染させていないのだろうかと心配になりました。少なくとも私はれいわ新撰組関係者には近寄らないようにしようと思う次第です。

以上、3人を取り上げました。先にも触れたように、ワクチンを打つ打たないは個人の自由。ただ、現在は非常時の真っ只中。その中でワクチンの効果が明らかになってきた以上、ワクチン未接種者に行動制限をかけるのは感染対策の1つになります。つまり、打たない自由を選んだ場合にはそれ相応の代償が付きまとうのです。そのことを上記3人はどこまで理解しているのでしょうか。