耐用年数を考える その2

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人には寿命があり、モノにも命がある。わかっているけど、長持ちして欲しい、そう思うのは人もモノもいっしょです。だって、期限や期日を考えるのは気分的にも鬱陶しい。

耐用年数といえば、先に記した機器以外では拙宅のソーラー発電装置がそろそろヤバそうです。太陽光で作り出した直流電力を交流に変換するために必要なパワーコンディショナー(以下、パワコン。昔はインバーターと呼んでいた)、耐用年数が約10年。拙宅のは既に16年目。今でも元気なのですが、いつまで大丈夫なのか不安になってきました。

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leaf150210ソーラー発電の場合、パネルは光から電気を生み出す部分ですが、可動部はありません。動く処がなければ故障も少なく、注意すべきは部材の経年的な劣化だけ。20年前には不安視する向きもありましたが、今のところ性能が落ちてきたという話はありませんから、それは杞憂でした。

問題はパワコンです。パワコンは太陽光で作った電気を商用電気と同じ交流に作り変える装置で、ときどき故障話を聞きます。パワコンが壊れるとソーラー発電の電気は交流に変換できず、修理するか新規交換するまで使えません。また、売電は電力会社との契約事項だから、パワコン交換なら新たに書類を作成し、相手さんがハンコを押すまで稼働できなくなります。これで数週間は手間取ることでしょう。忙しい時に手続きが重なったら厄介です。

うちのパワコンは今まで故障もなく元気に15年間活躍してきました。電気的なチェックではオッケイなのですが、関係者に尋ねると、まだまだ使えるゾという意見と、いつなんどきダメになっても不思議ではないよ、という正反対の意見があり、どう判断したらよいものなのか悩んでしまいます。現在、私たち夫婦が自宅への蓄電池導入を考えていることは既に触れた通り。時期も時期だし、蓄電池の導入に合わせてパワコンを新品に変えてしまおうかと思案しているところです。

蓄電池といえば、ここでも耐用年数に直面しました。というのも、現行のリチウム蓄電池というのは約10年の使用しか考慮していないようなのです。約10年までは面倒みるけど、それを超えると有償保証になります(正確には年限ではなく、充放電の回数が問題になります、念のため)。

他の電機製品に比べると非常に長いようにも思えるのですが、できるだけ長く使いたいユーザーからすると、たった10年しか保たないのか~と云いたくなってしまいます。値段も値段だし、高価なものはもっと頑丈で保ちがいいものであって欲しいというのはこちらの高望みなのでしょうか(注)。

jizou150210ここでも、マジックナンバーは10年。数万円で交換取替ができるのならまだいいのですが、コストが高額になってくると簡単にはいきません。今後お金の価値が下がりそうだと思う私でも、何を更新し、何を新たに買うべきか、いろいろ悩むこの頃です。

(注)6kWh容量の蓄電池の場合、設置工事費込みで250万円~300万円程度。10年を超えると性能保証が切れるというのは、はっきりいえば消耗品。1年当たり30万円の償却では、現在の電気料金からすればモトがとれるような代物ではありません。ただ、こちらは10年以内にお金が「木の葉」になると考えているので手を出そうと思った次第。