埼玉プール事故:危険性が払拭できない公営プール

プール事故

先週10日文科省はプールの緊急調査について最終まとめを出しました。でも、このまとめは全国全部のプールを網羅していません。文科省が調査したのは教育委員会が管理主体となっている学校プールと公営プールの一部でしかありません。つまり、文科省にとって「最終」だったというわけで、半分近くの公営プールについてはまだ安全かどうかわからない、いわば闇の中なのです。

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毎日新聞等によると、今回の文科省の調査では「公立学校のプール3万127カ所と、教育委員会が所管する公営プール2824カ所を対象に調べた」とのこと。ところが、公営プールは全国で約5000カ所ありますから、

2000カ所以上の公営プールについては
その吸排水口の安全対策について
いったいどうなっているのか、まだわからない

という状況です。文科省所管のプールについては最終まとめができても、全国のプールについてはまだ不明というわけです。報道もその点をきちんと知らせて欲しかった。

今回のふじみ野市プールで事件が起きた7月31日の晩、私は東京新聞の取材に対し、「公営プールが最もずさん」と説明し、そのまま記事になりました(8月1日朝刊)。この意味は、プールの吸排水口の安全策について全く状況把握がなされておらず統計データもなし、だから安全かどうかも判断できない、でも、私が見聞きした状況から推察すると学校プールよりも杜撰であるといってもよいだろう…、ということでした。

こんなに世間を騒がせているのにもかかわらず、プールの実態はいまだ闇の中。調査報告が出るまで公営プールには近づかない方がいいのではないでしょうか? ねぇ。