タイ その8 アリヤソムヴィラ

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バンコックで泊まった宿は「アリアソムヴィラ」。昔のお屋敷を改造してホテルにしていますが、喧噪な街中にあって、緑と花々の寛いだ空間という感じでなかなか。部屋は快適で、併設されたレストランは美味しく、旅行者の評価も高そうです。

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どこに泊まろうかとあれこれ物色していて、このホテルを見つけました。アリヤソムヴィラの場所はスクンビット通りのソイ1の突き当たりで、著名なバンムラート病院の傍にあります。

ちなみに、辻仁成さんの『サヨナライツカ』で主人公が最初に住んでいたアパートもこの辺でした。最寄りのBTS(スカイトレイン)のプルンチット駅まで歩いて5,6分というところでしょうか(でも、歩行者用信号がない交差点を渡らないと駅までたどり着かない、というのが難点です)。

ホテルとして開業してからまだ数年ですが、トリップアドバイザーではバンコックで1位、2位を争う人気の宿。こじんまりしていて、緑いっぱいで花が咲き誇り、ホテルの設備は十分で宿の人はフレンドリーとくれば、人は自然に集まってくるというものです。

併設されているレストラン「ナ・アルーン」もなかなかいい。南国熱帯のリゾートレストランという雰囲気の中でタイ料理が楽しめます。ホテル客以外に外から訪れる人もいるらしく、毎晩いっぱいでした。ただし、ここはベジタリアンレストランなので、エビやお魚は出てきますが、豚とか牛肉を食べたい人は要注意。


サトウキビの芯にエビのすり身をつけて揚げたものはかなり美味でしたし、トムヤンクンもホットですが滋味。総じて旅行者向けに調整されたタイ料理なので、きわめてホットなわけではないのですが、それでもスープの底に沈む唐辛子(ナンプリック)を間違って食べてしまうと大変です(爆)。


特筆なのは朝食。フルーツどっさりでパンは自由に選べるし、温かい料理も注文できます。朝食つきの宿泊客なら、汁麺、お粥などなどボリュームのあるものが朝からタダ。これは素晴らしい。朝から幸せな気分になれます。麺を食べていると、オーナーのデヴィッドさんがやってきて調味料の使い方まで伝授して下さいました。


難点といえば、北側がセン・セーブ運河に隣接しているため窓を開けると風向きによって異臭を感じてしまうこと、乗り合い船の騒音がそれなりであること、ソイ1の下水設備が完備していないので大雨が降るとホテル前の道路が水びたし状態になってしまうこと等々でしょうか。まぁバンコックならありそうな話で、愛敬といえばそれまで(苦笑)。

そういったマイナス点を差し引いても、ホテルでは十分寛げます。朝は鳥の鳴き声やおそうじ箒の音などが心地良く、なにしろサービスが気持ち良く、評判通りの素敵な宿であることは間違いありません。大ハコ嫌いな人にはお薦めです。


おまけ: