ダークナイト・ライジング

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先日紹介したバットマン最終版。クリストファー・ノーラン監督が新たにストーリーを構成し直した三部作の最終版が公開されたので先週観に行きました。結果からいえば、ブラボ〜! どこまで実写でどこからがCGなのか全くわからないくらいリアルな映像。ストーリーの複雑さ、意味深さも含めて、私が今まで観た映画の中でベスト3に入れてもいいくらい。(映像クリップは放映代理店サイトから引用)

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映画は家で観るか飛行機の中で観るくらいで、劇場に足を運ぶことはとんと少なくなりました。劇場で観る時の良さといえば、大画面と音響の迫力。4畳半映画ならともかく、大スペクタクルなものは劇場で観るのが良い、そうわかっていても出かけるのが億劫になってしまうのは気持ちに余裕がないせいなのか。

でもバットマン2があまりに印象的だったので、3は絶対に劇場で観ようと思い立ち、地元のユナイテッドシネマへ。金曜日は会員半額デーですが、数百人入る席はわずか20人足らず。映画館も大変だなぁ。

映画のストーリーに触れるのはこれから観る人に興醒めとなるのでここでは書きません。可能なら前2作、「バットマン ビギンズ」「ダークナイト」を観ておけば、より話の理解は進みます。

最後の辺りで仮面の下の顔を見せてくれと懇願する警察署長に対し、バットマンが云う台詞はなかなか格好良い。またそれが正体を仄めかすことにもなるというツクリになっているのが憎い。一方で、若い警官がバットマンに仮面の不必要性を主張する所と比べてみて下さい。この正義の匿名性についてはネット社会の匿名性とも通じる所がありそうです。

私思うに、これは映画史上に残る傑作の1つです。というか、現実世界ではないので映画でなければ描写できないし、だからといって安っぽいSF映画のような作り物にも見えません。さっきも云った通り、どこまで実写でどこからがCGなのか全くわからないくらいリアルです。そこそこ3DCGがわかる私から観ても、見事以上のデキです。

親を殺されたことで悪を憎む主人公の復讐心をベースにした自警団的正義に、人生をだいなしにされたことで社会を憎み破滅させようとする悪者集団の言い分の対比。シンプルな勧善懲悪でない所はハリウッド系ではない所以でしょうか。当然これはポスト9.11の世界とも関係してきます。ノーラン監督の云わんとする所も見えてきそうですが、まぁそんな堅苦しさなしに面白い。

いやぁ久しぶりに映画に感動しました。クリストファー・ノーラン恐るべし!