原発大相撲、福井場所 ・・・ 逃げ腰の再稼働要請に粘り腰の見返り要求

.opinion 3.11

国は大飯原発を再稼働させたいと考えた。地元おおい町は早く稼働させてくれと懇願した。関西広域連合の形式的な(マヤカシ)合意も取り付けた。でも、福井県は国の態度が曖昧だからはっきりせよと昨日せっついています。これは茶番だ。多くの人が賛同していない再稼働について国が決めたのか地元が決めたのか、それぞれが最後まで誤魔化すことで後々の責任問題から逃げようというのが見え見え。

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西川福井県知事は6月4日夕方、県庁を訪れた細野(ウソノ)原発相に対して「再稼働が必要であると首相が国民に向けて直接表明することが安心につながる」と強く促したそうな。

どういうことなのか。

福井県は大飯原発再稼働には簡単にゴーサインは出しませんし、出せません。まず、国が明確に原発推進・再稼働を国民に示しなさい。逃げ腰は許しませんゼ。だって福井県が国に頼んで再稼働させるのではありませんからね。国が進めるのだというのをはっきりさせないと国民も福井県民も安心できませんわ、ホンマ、

という粘り腰を見せたということ。

もう再稼働は決まったも同然なので、獲るものはしっかり獲っておこうというわけでしょうか。なかなか芸達者な知事さんであることよ。新たな地元への見返りだけではなく、国の責任について明快な言質をとりたい、それも首相自ら国民に対して示すという言質をとりたい、という要求です。原発推進なら推進らしく、態度をはっきりしろというわけです。

不幸なことに過酷事故(シビアアクシデントの邦訳らしい)が起きたら、福井県としては、全部国の責任だと云いたいのでしょう。ホンマは原発推進に乗っかって甘い汁をすすりたいのですが、あまりにあからさまで品がない。国や国民が希望するからしぶしぶ再稼働というシナリオを通せば、「言い訳つきの推進」よりもずっとスマートです。どうせ国のいうように電力不足と原発再稼働とは関係はないのですから、時期が遅れたところで問題になることはないという判断もあるのでしょう。

どこもかしこもそんなに事故が怖いんだったら、原発やめたらいいのにね〜。それが一番ですわ。