iPhoneとソーラー発電の悩ましい関係

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ソフトバンクが独占してきたiPhone利権が今秋崩れる模様。auがiPhone5を取り扱うからです。これはソーラー発電計画に微妙な影響を与えるような気がします。(追記)この話、Apple、au双方から正式発表がありません。本当なのかどうかも曖昧。株屋のガセなのでしょうか。いったい誰がどういう意図で流したのかを考えるのも一興。

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AppleのiPhoneはもともとSIMフリー。つまり、世界中のどこの通信キャリアであっても使える仕様となっています。ところが、日本のiPhoneは取り扱うソフトバンクの都合からなのか、SIMロックをかけ海外では(現地のSIMを入れて)使えません。これはイレギュラーな仕様です。

また、ソフトバンクはiPhoneで本来使えるはずのテザリング機能もアウトにしています。これが使えるとiPhoneをWiFiルーターのように活用できるのですが、それが使えない。ただでさえ貧弱なソフトバンク回線がパンクしてしまうのではないかという懸念からでしょうか。でも、ソフトバンク特有の制限仕様であることは間違いありません。

いずれにしても、ソフトバンクが国内でiPhoneを独占することで関連する利益を独り占めしようとしたのは事実。実際、ソフトバンクはiPhoneのおかげで新規契約数大躍進でドコモに続く携帯キャリアにのし上がりました。でも、これはイレギュラーな仕様を使った独占化による躍進です。

アコギでイレギュラーな話には対抗手段が出てくるのが世の常です。最近は海外のSIMフリーiPhoneを販売する業者もいろいろ出てきました。それも妥当な価格で。現在iPhone4はソフトバンク扱いで(16GBで)5万円弱ですが、輸入業者等でも5万円ちょい位ですから、さほど変わりません。

またドコモ回線が使えるSIMフリーカードをパックにして売る日本通信のような国内業者もいますから、これからiPhoneを使う人にとってはソフトバンクが唯一の取り扱いメーカーではありませんでした。それが大手auまでがiPhone5を扱うとなったのですから、ソフトバンクが苦境に陥ることになるのは火を見るより明らか。株価も一気に下落してしまいました。

(Yahooジャパンから)

さて、これが何故ソーラー発電に影響してくるかといえば、ソフトバンクの総帥である孫正義さんの資産にダイレクトに影響してくるからです。いくらお金持ちといえど資産を株式のカタチで持っている限り、株価が2割ドロップすれば資産もそれに応じてドロップするというとことになります。ソーラー発電計画に使うのは資産の一部だから問題なしということもあるのでしょうが、もし株価が激減してソフトバンク本体の経営に支障を来してくるようになるとどうなるでしょうか。ちょっと心配です。

おそらくソフトバンク側もau扱いに対する対抗策を打ち出してくるでしょう。でも、auがSIMフリーのiPhoneを売り出したらソフトバンクの未来は真っ暗になりますから(2社馴れ合いかも)、早めに大胆な手を打つことを期待しておきましょう。そうでないとソーラー発電計画の進展にも影響を与えてしまいそう。まぁ個人的な意見として云えば今のソフトバンクでは落第ですから、まっとうな仕様のiPhoneが登場することを期待したいし、そういうモノを扱う会社を応援したいですね。

(おまけ)脱原発絡みでソフトバンク苛めだという陰謀論を言い出す人も出てきそうですが、それはちょっと話を作り過ぎ。この件、311前からの懸案事項ですしね。