鉢呂吉雄と高橋はるみ

.opinion 3.11

前経産相鉢呂氏がほとんど陰謀のようなデッチアゲで首になった時、北海道知事高橋はるみとの関係に触れたメディアはありましたか?

・・・

ある人物について話題になった時にはWikipediaの人物欄を確認するクセをつけているとメディアや当局筋の奇妙さが見えてくることが多々あります。鉢呂さんの件もそうです。

鉢呂吉雄をWikipediaで拾ってみると、経歴欄に次のような箇所が出ています。

(引用開始)
2003年3月、北海道知事選挙立候補のため議員辞職。知事選では経済産業省課長を務めた高橋はるみ、自身と同じ90年社会党新人代議士伊東秀子らと争うが、高橋が当選し鉢呂は次点に終わる。・・・
(引用終わり)

そうです。あの原発推進知事の高橋はるみと北海道知事選を闘っています。次点になり、落選するのですが、その票数は

高橋はるみ   798,317  / 鉢呂吉雄     736,231

で僅差でした。(小差という方が修辞的には妥当か)

東電福一原発事故後でも高橋はるみ知事が泊原発の再稼働に動いたのは、彼女が「北電の代理人」であることを指摘しましたが、一方の鉢呂さんはどうだったか。

鉢呂さんは野田政権で大臣就任後、すぐに脱原発の方針を打ち出し、経産省内の人事改革についても言及していました。面白い人が経産相になったなぁ、これは期待できるかなぁと思ったくらいですもんね、私。

しかし、起きたのが「放射能つけたぞ」事件。「死の町」発言は配慮が足りなかったという点はあるにしろ、実際その通りの情景描写ですから辞める理由にはあたりません。一方、「放射能つけたぞ」事件は悪ノリしすぎで大臣適格性に関わるということだったのでしょう。でも、この発言自体どうもデッチアゲらしいことが明らかになってきています。

なぜかというと、メディア各社の発言内容がすべて違う! どうやら誰も聞いていないようなのです。その後の鉢呂氏記者会見や記事を書いた記者らの話から、その場の雰囲気から憶測で話をでっちあげたというのが真相らしい。

以下はネットで拾った各社記事中の発言内容とおぼしきものですが、なんじゃこれ。

「放射能をうつしてやる」(東京新聞)、
「放射能をつけちゃうぞ」(朝日新聞)、
「放射能を分けてやるよ」(FNN)
「ほら、放射能」(読売新聞)、
「放射能をうつす」(産経新聞)、
「放射能をつけたぞ」(毎日新聞)、
「放射性物質がうつった」(NHK)

発言をホンマに聞いたのなら、これほど食い違うことはないはず。(最初の3つは「現代ビジネス」からの引用

(追記)各新聞記事が変な件について既に高橋洋一さんが触れていました。同じようなことを考えたわけですが、私は上を書いた時点では高橋さんの言い分を読んでいません。真似したわけじゃないのに書き方まで似ているなんて、ちょっと何だなぁ(笑)。

* * *

どうやら、脱原発大臣が経産相の椅子に座ると困ると考えた連中が、鉢呂氏の脇の甘さにつけ込んで辞任に追い込んだということではないのか。少なくとも(原発マフィアの命を受けた、あるいは原発マフィアに媚びを売ることで延命を図る)御用メディアの連中のしかけた辞任劇ということなのでしょう。背後には経産相官僚や原発関連企業群が見え隠れしますね。

新聞やテレビを見るなら常にウラ読みしておきましょう。特に原発関連は。