阿久根

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現職警官「裏金」内部告発暴走市長は再選されませんでした。まぁ一安心。独善独裁はアカンので前市長を支持できませんが、とりたてて産業のない場所で公務員だけが比較的高い所得を維持できる現状に立ち向かった点は評価されるべきところ。前市長の異様な資質だけ話題にされることでそのことが隠されてしまっています。

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景気悪化で中小企業が倒れ、市民1人1人の所得が少なくなっていくのに公務員だけ給料そのままって可笑しくないですか? 役所に成果主義を持ち込むのは反対ですが、世間の事情に合わせた痛み分け給料制度をきちんと採用しないと、いずれまた「アナザー竹原」を生み出すだけでしょう。え、人事委員会の勧告があるじゃないかって? ありゃダメ。役所身内での制度ですから期待できません。

選挙に限っても、以前指摘した通り期日前投票の異常な多さは選挙の「闇」を拡大したのではないでしょうか。一方、新しい市長が日の丸鉢巻きで「対話」を唱えるのにも何か違和感あり。旧来の土着利権が勝利したのでなければいいのですけどね〜。

もうひとつ。前市長が専決で任命していた仙波さんについて。仙波さんというのは日本の警察にとっては目の上のたんこぶのような人。だって全国の警察が汚職づけになっていることをばらした張本人だから。

知らない人のために云っておけば、警察では毎年捜査協力費というお金が費消されています。犯罪捜査に協力した人や団体に支払われたことになっているのですが実はそのお金を受け取った人は皆無に近いらしい。じゃそのお金はどうなっているかというと警察内にプールされ、内部の飲み食いや幹部の移動などの祝い事などに費やされているのが実態です。警察署長を数回やったら家が建つとか、警察庁幹部の移動には多額の接待があるとか、そんな話です。

仙波さん、その費消への協力は税金泥棒だとして断固断ったら、昇進がなくなり、組織内での苛めにあってきたというわけです。彼の人生や彼を取り巻くメディアの話には興味深いものがあるのですが、今回の阿久根市の副市長になった時にメディアがどう伝えるか、私は興味津々でした。でも、メディアは警察がこわいのか、警察との「協力関係」を維持したいのか、彼の業績紹介をきちんとしませんでした。これがこの国のメディアかと思うと寒々です。残念でした。阿久根に新市長が登場し、仙波さんも首になるのでしょうけど、そういう意味では竹原・前市長の言った「組合とマスコミに負けた」というのも宜なるかなと思う次第。