小沢をつぶすな!

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年の瀬に是非一言云いたいことあり。
新聞テレビが小沢が如何に悪辣であるかと毎日のように囃し立てるので、世間の人々ほとんどが小沢有罪だと思っているのでは? でも検察の言い分にはかなり無理があり、言いがかりのようなものでしかありません。

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まず’09年の西松建設献金事件。西松建設が海外工事で捻出した1億円を小沢側に裏金で渡したというものですが、政治資金規正法違反で表ガネの3500万円の記述ミスを「虚偽記載」とし、小沢の公設秘書大久保氏を逮捕。これはあまりにも無理。だって記述ミスなら「書き直します」で通るのが政治資金規正法。小沢がアウトなら政治家ほとんどがアウトでしょう。あの報告書の書き方ってまるでチンプンカンプン。でも、検察といっしょになって小沢潰しを計るメディアはそうは報じません。結局、当然のことながら検察の手は小沢まで届きませんでした。

ところが、検察は収まりません。翌年’10年陸山会(小沢の後援会)の政治資金収支報告書に問題ありとして、元秘書で国会議員の石川さんを逮捕。’04年に購入した世田谷区の土地代金3億4千万円が記載されていなかったというものですが、報告書には’05年にちゃんと記載あり。実は土地の登記に併せて記載していたのですが、検察は購入時の記載がないからダメだと逮捕。滅茶苦茶ですね。

これっておかしくないですか? こんなんで逮捕されて議員辞職せざるをえないのは、何か変だと思うほうが普通では? メディアは検察のデタラメさや逮捕の矛盾をちゃんと伝えていましたか? むしろ、石川さんや親分の小沢が悪いという雰囲気づくりにやっきになっていたのでは? 私が新聞やテレビなんて信じるなというのはこういう処にも明々白々です。

いずれにしても西松事件や陸山会絡みで小沢を起訴するのはまことに奇妙です。検察の勝手なストーリーで事件を作り出すのは村木さんの件でも明らかになった通り。鈴木宗男さんや佐藤優さんの案件だってデッチアゲに近いし、遡ればインチキくさい事件は山ほど出てきます。そんなだから、政倫審なんか出たくないという小沢さんの言い分になるほどと思うのは私だけでしょうか?

なぜ検察は小沢を叩くのか? 朝日ほかメディアはジャーナリズムの仮面をつけたまま、なぜデタラメな検察といっしょに小沢を悪者にしたてあげるのか? 田中角栄さんの時もそうでしたし、小沢さんを米国が嫌がる本当の理由は何なのか。鈴木宗男さんが「闇の権力」といった官僚機構が、検察権力を使って、小沢落としを画策するのはなぜか。村木さんの事件は小沢の件と無関係だったのかどうか等々。そういったことを併せて考えていけば、日本という国の闇の部分が少しずつ見えてくるような気がします。

それにしても民主党の人たちのつれないことつれないこと。謂われのない罪を着せられようとしている同志というか同じ政党の仲間に助け舟を出すどころか、いっしょになって鞭打つとは…。私なら哀しくなって世を儚みそう。あの苦虫潰したような小沢さんを見る度に腹立たしさや悔しさにシンクロしそうです。

だいいち政治家がお金について無謬な潔白であることの方が珍しい。政治資金規正法なんて解釈次第でどうにでもなるような代物です。選挙には多額のお金がかかるし、政治活動も表ガネだけでは到底遂行できないというのが日本の現状。この現状を良しとするわけではありませんが、清廉潔白だけがウリで中身がない政治家というのも困りものです。

小沢が悪なら、ほとんどの政治家も同罪のはず。検察の追及はその不公平さこそ問題にされるべきところ。政治家には新たな世界を作り出す実行力やその遂行のための政治力こそが要求されるべきであって、人畜無害な清廉潔白さを追求するだけでは誰かの思うつぼ。

米国と正面から対峙できる小沢という政治家を今潰してしまうのは(ここが一番の根幹なんですがね)、新しい日本の今後のためにも大きな汚点となることでしょう。誰が何と云おうと私はそう考えます。