ヴァルトビューネ河口湖

music

先日話題にしていた河口湖でのベルリンフィルのヴァルトビューネチケット代金が今月2日に発表されました。案の定、お高い設定になっていますが、こんな設定でも購入者が殺到するのでしょうか。

・・・

12月2日に発表されたチケット代金は以下の通り。

関連ホームページから

S席という名前の一般席で4.5万円、ステージかぶり付きのアリーナ席で5万円、前方正面の特等席は10万円! 来年7月の来日時の公演は4回だけ(河口湖2回、大阪1回、名古屋1回)なので、楽団と関係者の渡航費用や滞在費用を4回の公演で賄おうとしたら、4〜5万になっても仕方がないのかもしれません。五嶋みどりさんとか辻井伸行さんとかとベルリンフィルのタイアップなら、私でも財布と相談するかもしれません(笑)。でも、いくらベルリンフィルとはいえ、特等席の値段は高すぎます。

コンクリート床に薄い座布団1枚をひいて腰掛ける、あのステラシアターの会場で10万円もとるのは問題ありではないかと思っていると、VIP席特典内容として、

・会場内で最も音響に優れたお席の確約(本公演ではPA機器を使用いたしません)
・VIP専用シート(クッション性の高い座椅子)
・VIP専用入場口
・VIPラウンジ(ドリンクをご用意)
・公式プログラム
・ヴァルトビューネ日本初開催記念オリジナル切手(非売品)

というのがあり、高価格の説明になっていました。座椅子とは考えたものですが、後ろの席とのスペースが最小限の会場でどういうものになるのか、ちょっと疑問です。

本家ドイツなら50€くらいから100€、200€くらいまでの価格設定ですから(特等席は知らない)、ステラシアターの一般席の価格設定は一律に過ぎるのでは? 後部座席や側方座席はもう少し安くしても良かったのではないでしょうか。いずれにしても私はパス。

こちら、毎年9月にこのステラシアターで開催される辻井伸行さんたちのピアノフェスティバルに出かけていますが、こちらは地元の人たちも企画運営に協力している演奏会。代金も1日6600円〜7700円程度に抑えられ、多くの人が参加しやすい設定になっています(実際に3日間とも3000席がほぼ満席)。

一方、今回のヴァルトビューネはドイツから世界最高峰の楽団と関係者を招聘するだけでなく、主催のフジテレビが実際の運営をどこかの下請けに振っているのでコストがかかります。この差が価格差に反映されているのでしょう。

もしあなたがベルリンフィルの演奏そのものに興味や関心があるなら、大阪か名古屋での演奏会の方がベターかもしれません。それなら例年やってくるベルリンフィルと同じような料金設定だから(3〜5万円)。ただし、河口湖のテーマは南米の音楽で、大阪・名古屋での演奏曲目とは全く異なっており、指揮者のグスターボ・ドゥダメルの本領がどのように発揮されるのか、興味のあるところです。日本〜ヨーロッパ間の交通費や滞在費を考えると日本での高価格もありなんですが、ベルリンフィルなりウィーンフィルは現地で聴きたいものですね〜。