RDFはこれまでか

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今までさんざん指摘されてきたRDF(ごみ固形燃料)の問題点が、悲しい死亡事故を伴って一気に噴出。三重県でごみ発電施設の爆発事故が起きてしまいました。そして、日本のごみ政策の矛盾が露呈しました。危険なRDF化は一刻も早く諦めるべきではないでしょうか。ただし・・・、

 旧厚生省の新ガイドライン(1997)では、ダイオキシン対策として、ごみ焼却炉を一定規模以上にし、連続運転化を図ることにしています。これが現在、全国で進められているごみ処理場の広域化大型化の根拠。この場合、一定規模とは概ね300トン以上、最低でも100トン以上とされています。
  ところが、人口の少ない市町村ではなかなか簡単に大型化できません。そこで、国は、100トン未満のごみを扱う箇所ではRDF化施設を推奨しています。全国で約50カ所(建設中含む)のRDF化施設と、4カ所のRDF発電施設があると聞いています。三重県などが狙ったのは、このRDF化施設の推進でしたが、結果はご存じの通り。石灰を入れて固形化した燃料の管理を基本的な所で誤っていますし、どこかの企業がRDF燃料を使ってくれるに違いないという勝手な見込みで問題解決を図ろうというのは、まさに役所的な無責任判断。それらがすべて日本のごみ政策の骨格を構成しているのですから、矛盾だらけというべきところです。

  今回の事故によって、RDF化施設やRDF発電施設が危険なものだということになると、国や自治体はまたぞろ面倒なことを言い出すかもしれません。つまり、より一層ごみ処理の広域化大型化を進めようという動きです。転んでもタダでは起きない、死亡事故も何もかも、事業の推進に繋げていくという姿勢にご注意下さい。 ’