布マスクはファッション

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一時期のマスク不足が解消され、高騰していたマスクの値段がだんだん下がってきました。一方で、マスク不足を機に異業種から参入してマスク製造に関わる会社も増えてきました。ある会社はボランティア精神から、また別の会社は世界的なマスク需要を狙う新規事業展開としてでしょうか。マスクといっても大きく分けて不織布マスクと布マスクがあり、大きな違いがあります。このうち、布マスクはウイルスの防御機能はあまりなく、いわばファッションみたいなもの。でも、それではミもフタもないので、性能が劣る布マスクを活かす方法についても少し触れておきましょう。

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マスクには大きく分けて2種類、不織布マスクと布マスクがあり、不織布マスクには医療用のサージカルマスクと一般用があります。

そして、マスクには大きく分けて2種類の役目が期待されています。1つめは、マスクをかけている人自身が病原菌やウイルスをもっている場合、咳やくしゃみで菌やウイルスを飛ばすのを抑える役目です。咳やくしゃみの時、菌やウイルスは飛沫核として飛び出すのですが、マスクをしているとかなり減らせます。ただし、ガーゼマスクのような布マスクには、この効果も少ないので要注意。

2つめは、菌やウイルスを吸い込むことを防止する役割です。細菌は1〜10ミクロン程度で普通の顕微鏡で見えます(1ミクロンは10のマイナス6乗メートル=100万分の1メートル)。でもウイルスは0.02〜0.1ミクロン程度のサイズのものが多く、普通の顕微鏡では見えず、電子顕微鏡でないと観察できないほど極微小なものなのです。

私たちはウイルスに比べて格段に大きな細菌でさえ、目で見ることが出来ません。だけど、ガーゼや布を光に透かしてみると、その目の粗さは一目瞭然。サッカーのゴールの網でピンポン玉を止められないのと同じで、細菌より小さなウイルスを吸い込むのを目の粗い布やガーゼのマスクで止められる訳がないのです。

一般用の不織布マスクや医療用のサージカルマスクでもウイルスの侵入を防止する効果は限定的です。一般用の不織布マスクや医療用のサージカルマスクはブラウン運動などによってある程度のウイルスを捕捉できるものの、マスクと顔との間に隙間が結構あるため、完璧なウイルス捕捉はできません。N95マスクなどの特殊マスクでないとウイルスや菌の吸入を防止できないのが実情です(でも、N95は医療従事者が必要に迫られて使用するものであり、しっかり装着すると呼吸がしんどいと感じられる程のもので、一般の方は使用しない方が良いと思います。実際に中国では、N95同等品を付けて運動した中学生が何人も亡くなっています)。

一時期、マスク不足が高じて値段が高騰しただけでなく、実際に入手できない状況が続きました。現在はマスクの値段も下がり、不織布マスクも購入できるようになってきましたが、今後、またマスク不足が再来しないとも限りません。

どうしても布マスクしか利用できない時や、お気に入りの布マスクを使いたい時、布マスクの性能不足をどのように補うかを知っておくことも有用でしょう。その方法とは、袋状になっている布マスクを選び、袋状のところに不織布数枚やキッチンタオル(4枚重ね)を挟み入れて使用すること。加えて、なるべく顔にフィットするマスクを選ぶことも大切です。

KEENの靴を買ったら靴素材の合繊で作られたマスクが到着。右はモンベルの抽選で当たったウィックロン製。どちらも性能は不明。