2019年 道東3 あっ!何かいる

.Travel & Taste

日頃の環境を離れ、旅に出ると面白いのはそれまで知らなかった事物に出会えること。
今回も散策していると、「あっ! 何かいる」、「ありゃ何だ」、「ひょっとして・・・」等々、噂や本でしか知らなかった動植物に出会いました。一部は既に写真で紹介した通りですが、今回湿原で出会った動物をもう少し。

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今回の旅で訪れた湿原は2カ所、釧路湿原と霧多布湿原です。前者は有名だけど後者はそれほどでもないらしく、北海道の人に聞いても「それどこ?」と逆に聞かれること度々。観光地化したかどうかの差なんでしょうか。

まずは釧路湿原。十勝川温泉から浜中町へ移動する道すがら、ちょっと寄ってみようと出かけました。この湿原の東側には釧路からトロッコ列車が走っており観光ルート化しています。時刻表を調べると、運良く北上できたとしても帰りの便がなかったり時間が合わなかったりで、もう1つ利便性に欠けます。

こりゃ無理だな、そう思って地図を見ていたら、西側の鶴居町に入る、たんちょう舞ロードを上っていけば湿原西側から見ることができそうだったので、私たち夫婦はこちらを選択。湿原西側に木道を設えて動植物を観察できるようにしている温根内ビジターセンターへ向かいました。

あいにく天気は曇り。ビジターセンターのスタッフによると全部回るには1時間以上はゆうにかかるらしく、お薦めコースをうかがってから散策しました。

雨上がりの湿原の中の木道を歩いていると、少し先の方に黒いモノがモゾモゾ。あっ!何かいる。あれは何だ、イタチか? いや色が違うなぁ。・・・これがアメリカンミンクでした(クリックで画像中心部拡大)。大きさからすると子どもみたいで、近くに寄ってもなかなか逃げないのは好奇心旺盛のせいでしょうか。

なぜミンクだとわかったかというと散策する前にセンターの案内でミンクがいるらしいことを知っていたから。以前毛皮をとるため養殖していたのが、時代の変化と業者の都合で放棄されてしまい、湿原に棲み着いたミンクの子孫みたい。

もう一方の霧多布湿原は釧路の東の浜中町にあります。広さ3168haは、2万ha近くある釧路湿原から比べると小さいとはいえ、日本で5番目。湿原内にはいろんな動植物が生息しています。

霧多布湿原展望台から南側を臨む

泊まった宿(浜中町の樺のん)のオーナー、進藤さんのガイドでカヌーで湿原巡りをしていたら、いろいろな動物に遭遇。まずはタンチョウヅル。自然の中で見たのは初めて。この湿原に6つがいいるらしい、その1ペアですが、遠くだったのでうまく写真が撮れませんでした。

よく見えませんが、画面中央部の白いものがタンチョウヅル。

驚いたのはオジロワシ。廃船に何かいるな、ありゃ何だ。湿原の主のような出で立ちがなかなか優雅で威厳ありと思ってよくよく見るとワシ。飛び立つと尾が白色だったので、あれがオジロワシか、とわかった次第です。

湿原ではキタキツネも見ましたし、エゾシカ等もいるとのこと。人工化されていない湿原はなかなか生態系が複雑で面白い。全く期待していなかった遭遇は、まさに旅の醍醐味でした(ラッキー)。