泡が弾ける音

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今年も夏がやってきます。陽気に誘われ、久しぶりにLEICA MMを持ち出して近所をブラブラ。田圃の側を歩いていると、水田への水遣りの音が響いてきました。よく見ると水路の邪魔板で水が弾け、アワアワしながら水田に流れ込んでいます。キラキラした感じに惹かれてパシャリ。後で写真を見ると、泡の弾ける音が聞こえてきそうで改めてびっくり。

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Leica Mタイプはレンジファインダー、二重像の合焦式でレンズ最短距離が70cmとか1mなのでマクロが使えません。でも、撮影時に少々離れていてもピクセル大にするとびっくりするような景色が浮かび上がってきます(ホンマ)。

一般にデジカメ写真をピクセルサイズで見ると、色収差を抑えたり解像感を上げるために個々のピクセルの色は近辺と調整していることがわかります。その味付けはメーカー毎に様々。見た感じでは綺麗でそれなりのモノになりますが、ピクセルサイズで見ると鈍い感じが否めません。

(写真中央部。水が弾け泡になり、一部が水田へ入っていきます。クリックすれば大きめの写真になります。)

一方、LEICAのM Monochoromは色を排除したことでそんな調整とは縁切り。したがって、形状と光の濃淡の情報をピクセルサイズに記録できます。この差異は普通の写真サイズで見ると曖昧ですが、細かく見ると歴然。知らない人からすれば、ちょっと違うなぁという感じでしょうか。でも、私はいつもびっくり。

今回の水路は水の弾ける音に誘われて撮りました。帰宅してパソコン画面で見ると、泡の弾ける音まで聞こえてきそうな雰囲気にホンマ、アンビリーバブルな気分になった次第。数年間もっといいカメラがあるんじゃないかと悩み続けた煩悩から解き放ってくれた、このカメラに感謝(苦笑)。

(これがオリジナル。これではアワアワはもう1つ見えません。神は細部に宿る、ですな)