2016参院選雑感
2016/07/12
一昨日参院選の投開票。自民党公明党ほか改憲与党の大幅な勝利となりました。TPP反対のウソがばれたせいか東北で自民党は敗退し、沖縄でも議席を失っています。でも、全国的にみると与党側は大躍進。公明党は創価学会の票だとわかりますが、自民党にはいったいどこのどなたが入れているんでしょうか。
どうやらタチが悪いのは変化を好まぬシルバー年金世代ではないかと勘ぐっています。
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自民党の躍進の裏側には民進党の衰退があります。数年前に年金改革や行政改革を期待して政権交代させたのに、肝心の民主党(現在の民進党)は能力不足で役立たず。おまけに3.11の時「ただちに危険はない」と云ってみたり、消費税増税に道を開いたりでは信用しろといっても無理でしょう。その結果が今回の選挙結果にも反映されています。要するに、民進党の自滅で自民党が席を伸ばしたというわけ。
だいいち民進党は何をしたいのか、庶民にはちっともわかりません。票田であるはずの連合などは原発推進ですから脱原発はリップサービスのみ。また私の地元滋賀県ではアベ政権の官房副長官(自民党)を夫にもつ女性議員(民進党)を候補者にしましたが、それじゃ有権者どころか周囲も力が入りません。結果自民党の優勢勝ち。ホンマ何しとんねん。
今回の選挙で自公維新その他ら改憲勢力が3分の2を超えたとメディアは報じていますが、これはあまり意味がありません。3分の2はとっくに超えているからです。というのも、民進党内部には自民党よりもゴリゴリの改憲派が多数潜んでいるじゃないですか。いずれ民進党は第二自民党の姿を私たちの前に晒してくるだろうと私は心配していますが、どうでしょうか。
個人的な興味でいえば、福島瑞穂さん(社民党)の当選には安心。大阪維新候補で出た田中康夫さんの落選は当然の報いでしょう。まぁ彼の正体を見破った有権者が賢いというべきか。また、比例に鞍替えした田中直紀さん(真紀子さんの夫)の落選は角栄帝国のオシマイを象徴していて感慨深いといったところです。
さて、今回の選挙でもアベノチャンネルNHKはしっかり任務を果たしていました。選挙の争点がアベノミクスの成否と言い張る自民党公明党と改憲改悪だと主張する野党側、その摺り合わせや矛盾をまず指摘するのが報道の役目なのに与党側の言い分をタレ流しているのですから誰の味方かはっきりしています。ほとんど洗脳工作でした。また、選挙への無関心はNHK他テレビのせいだと指摘する意見も。私はこの放送を見ていませんので事実関係は知りませんでしたが、さもありなん。
そんな中、いちじんの涼風は鹿児島県知事選でした。脱原発を公約の1つに掲げる三反園候補が現職を破って当選。余震が続く中で川内原発を稼働しているなんて正気の沙汰とも思えない状況の中、前回向原さんが蒔いたタネが少しずつ育ってきたというべきところでしょう。ただ、三反園さんは保守派票を取り込む選挙戦略を採ったため今後が心配。はたしてどうなることやら。
そんなこんなでがっかり、あるいはプンプンなこの頃です。