NHKはアベノチャンネル?

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先日、戦争法案を違憲と断じた憲法学者による外国特派員協会での記者会見を取り上げました。あの時にNHKはきちんと報道したのでしょうか。
一方で、NHKは19日のニュースで戦争法案は合憲だという右派学者の言い分をたいそうに報じたらしい。ネットでチェックするとNHKのサイトにしっかり残っていました。このやり方は姑息で卑怯のきわみ。(信じている人は少ないと思うけど)NHKが中立などという言い分は幻だという証拠です。

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NHK150619幸か不幸か私はテレビをあまり見ません。気に入ったドラマやアニメがあればスイッチオンしますが、それも今はあまりなし。だから、NHKで何をやったか・やらなかったかは数日後にネットで話題になってから初めて知るという有様です。どうせマヤカシなんだから、私にとってはそれでいい。テレビを見なくてもネットで十分、生活には困りません。

さて、戦争法案。自公政権は本法案に箔ツケしようと考え、国会に著名な憲法学者を招聘しましたが、皆から違憲だと断言されアテが外れてしまいました。急遽、合憲だという学者はいっぱいいると抗弁した菅官房長官が国会答弁で出してきた名前は3つ。

いっぱいいるはずがたった3人というのはお笑い草ですが、その内の2人こそ、19日にNHKが取り上げた学者でした。曰く、わが国は国際法上集団自衛権を有している」(百地章・日大教授)、「法案は明白に憲法の許容範囲」(西修・駒沢大名誉教授)云々です。


この2人の学者の素性をご存じでしょうか。NHKは決して云わないでしょうが、どちらもアベ政権にべったべた。まず、百地章氏は日本最大の右派組織「日本会議」の政策委員を努めていたことがあり、ごりごりの改憲派。一方の西修氏は今回問題になっている集団自衛権に関する総理大臣の私的諮問機関の委員です。どちらも安倍政権の後ろ盾。この2人が国会の憲法審に出てこなかったのは、それほど有名でもないし、あまりにもべったべたでは露骨すぎるからだったのでしょう。

それにしても、NHKは戦争に道を開く安倍政権の同志のごとし。権力者の都合の良いものだけを報じるなら政府政権の広報機関。そのやり方もだんだん昔の大本営発表に近づいてきました。ヒラメ幹部はともかくNHK職員は恥ずかしくないのでしょうか。