ザルツブルガー・モーツァルトゾリステン

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Salzburger MozartSolistenとはザルツブルグを根拠に活動する音楽集団。メンバーの変遷はあっても今でも健在。私たち夫婦が演奏を聴いたのは1985年6月8日、場所はザルツブルグのレジデンツ宮殿。観光客相手かと思いきや、見事な演奏で心から堪能したのが昨日のことのようです。ということで、思い出話を少し。

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新婚旅行で訪れたザルツブルグ。何か音楽でもということで選んだのがこのゾリステンでした(似たような楽団名が多い)。お城のコンサート(Shloβ konzerte)ということで、いったいどんな場所なのかと思っていたら、ホーエンザルツブルグ城じゃなくてレジデンツ宮殿の「騎士の間」。30分前から並んだ成果で一列目に着席。ラッキーでした。

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出てきたのは弦楽四重奏のカルテット。驚いたのが1曲目がKV136(ケッヘル#136)だったこと。私が一番好きなモーツァルトのディベルティメント、感激の極みでした。2曲目はシューベルトのドイツ舞曲5番、3曲目はモーツァルトの少夜曲(アイネ・クライネ・ナハトムジーク)、最後の4つめはピアノを入れてのシューベルトの「鱒」。

3曲目4曲目は観光客対応なのでしょうが、間近で聴いた、いや観たので息づかいや運指まではっきりくっきり。手抜きのない、どれもなかなかの演奏でした。今でもその時の音と景色が頭の中に甦ります。

SMS15ザルツブルグは音楽の都。一番は7月8月のザルツブルグ音楽祭のシーズンですが、プログラムやホテルの予約がとりにくいこと、またこちらの日程の関係もあり今までに縁がありません。でも、7月8月以外でもマリオネットシアターはほぼ通年やっているし、音楽会もいろいろ開催されています。お城コンサートも健在ですが、30年前とは様相が一変。演奏場所が変わったのは事情ありでしょうが、ディナー付きにしたり、あげくモーツァルト当時の服装で演じたり等々で観光対応が強すぎる感じ。

ザルツブルガー・モーツァルトゾリステンといえば、メンバーは替れど未だ健在で今年6月に40周年記念コンサートを行っていることがわかりました。40周年ということは、私たちが聴いたのはちょうど10周年の頃だったということですね。残念ながら今回の旅程とは合わずに聴けそうにありませんが、ザルツブルグで音楽といえば、私はこの楽団のことを思い出してしまいます。