JAL123機の尾翼

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JAL123便の続きです。
行方不明になっている機体の一部が相模湾の海底で見つかったらしいとのニュースが流れていました。もし本物だとしたら、新たな知見が得られる可能性がありますから事故の真相に近づけるかも。

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ANNは11日に、

・・・情報公開請求で得た資料などから、残骸が沈んでいるとされる相模湾の海底を調査し、123便の部品の可能性がある物体を発見しました。(テレビ朝日系(ANN))

と報じました。テレビニュースはこちらです。

クライマーズ・ハイ [DVD]
JAL123便の事故を取り扱った小説の中に、横山秀夫氏の「クライマーズハイ」があります。横山氏は当時上毛新聞の記者でこの事故に遭遇。その時の経験を元にして物語を書いたのですが、事故原因の取り扱いについての下りが実に興味深い。

主人公の新聞社デスクはいろいろ苦労して事故調査委員会が考える圧力隔壁原因説を入手。そのまま報じれば他社を出し抜いて特ダネをものにするところ、情報の信憑性に何か疑問を感じ、自分の勘を信じて紙面化を見送ります。おそらく、証拠もない状況であまりにも早く事故原因が出てきたことに引っかかったのでしょう。

現在、JAL123便の事故原因は以前起こした尻餅事故の後の修理の時の不備などに起因した圧力隔壁の破壊によるものだとされていますが、もともと証拠がほとんどない時期に作られた最初の結論にすべてを合わせるかのような流れになっているのです。当時記者だった横山さんならずとも何か怪しさを感じてしまいます。

今回の尾翼発見がもし本物であれば、この事故の真相に近づけるかもしれないなぁと思う次第です。