ミス・アイダホ

.Lowcarboあるいは糖質制限

missaidaho
2014年のミス・アイダホはシエラ・サンディソンさん。例年のミスと違うのは、彼女が一型糖尿病患者であることに加え、インスリンポンプを体につけたままコンテストに臨んだこと。悩みに悩んだ装着姿でしたが、それが多くの患者さんに勇気を与え話題になっています(出典はhuffingtonpost)。

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一型糖尿病とは何らかの原因で膵臓機能が損なわれ、血糖値を調節するインスリンが分泌できない病気です。体の外部からインスリンを入れないと血糖値が上昇したままになり、血管を損傷させ致命的な合併症に苦むことになります。一方、二型糖尿病の方はインスリン分泌が不十分な場合ですから、程度が軽ければ食事療法などで対応することができるので、一型と二型では様相は全く別物です。

シエラさんは、厄介な一型糖尿病の方でした。コンテストの2年前に発覚し動揺してしまいます。でも、彼女は

・・・治療するしか選択肢はなかった。低炭水化物ダイエット、たくさんの運動とインスリン注射を通して状態をコントロールしようと徐々に取り組んだ・・・(出典はhuffingtonpost

とのこと。

腰の辺りに見えるのがインスリンポンプ

腰の辺りに見えるのがインスリンポンプ

最初はインスリン注射でコンテストに出た彼女でしたが、インスリンポンプをつけたまま1999年ミス・アメリカに出場し優勝したニコラ・ジョンソンさんのことを知り、ポンプをつけたままコンテストに出ることを決心したそうな(ニコラ・ジョンソンさんの近況はこちら)。

ニコラさんの時代と違うのはシエラさんがネット世代だったこと。今回シエラさんはポンプをつけた姿を装着者みんなで公開しようと多くの人に促したところ、多くの装着者が自らのポンプ姿を公開し、「ハッシュタグ #showmeyourpump によってひとつに繋がった」(huffingtonpost)のです。素晴らしい!

以前なら一型糖尿病患者はインスリン注射の不便を強いられ、改善の見込みもない袋小路に追い込まれるという印象がありましたが、シエラさんやニコルさんらの活動はそんな迷信・誤解を払拭し、同じ病気の患者さんを勇気づけています。

また、シエラさんが取り組んだのは低炭水化物ダイエット。どこぞの国の糖尿病専門医が勧める低カロリーダイエットじゃありません。シエラさん、そこらの話もありがとう。