やはり脱原発報道を封印していたNHK(都知事選)

.opinion 3.11

140205a先日来、東京都知事選に際してNHKが脱原発関連の話題を避けていることを指摘してきました。その悪辣さについて、東京新聞にはもっとストレートな記事が1月30日に出ていました。今日届いた「週刊金曜日」で知りましたが、遅まきながら紹介させて下さい。

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問題の記事の見出しは、NHK、脱原発論に難色 「都知事選中はやめて」。出だしは以下の通り。

 NHKラジオ第一放送で三十日朝に放送する番組で、中北徹東洋大教授(62)が「経済学の視点からリスクをゼロにできるのは原発を止めること」などとコメントする予定だったことにNHK側が難色を示し、中北教授が出演を拒否したことが二十九日、分かった。NHK側は中北教授に「東京都知事選の最中は、原発問題はやめてほしい」と求めたという。(東京新聞 2014年1月30日)

不誠実なNHKな申し出に対し、中北教授は、約二十年間出演してきた「ビジネス展望」をこの日から降板することを明らかにした、とのこと。身をもって抗議したわけです。詳しくは先の新聞記事をご参照下さい。それに対するNHK広報局の見解は、

<NHK広報局の話> 中北さんに番組に出演していただけなかったのは事実です。詳細は番組制作の過程に関わることなのでお答えを控えます。(出典は同上の東京新聞)

とのこと。

140205cどこが公正中立なんや! 「お答えを控える」とはこの場合、「その通り」と云うのと同じ。やはりですね〜。奇妙なニュース内容から推測はできましたが、ここまではっきりと証拠があると呆れてしまいます。

私たちは新聞やテレビ、最近ではネットを通じて社会の動きを知ることができます。でも、その窓の役目を果たしているはずのNHKが、誰かの意図によって曇りガラスだったり偏向ガラスになっていたとしたら、どないなことになるのか。

NHKの動きは原発推進・再稼働を目論むアベ政権への支援活動でしかありません。NHKは都知事選の焦点になっている脱原発関連の話題は避けて動いているということの証明になりました。

アベ政権の親衛隊(ゲシュタポ)に成り下がってしまったNHK。3.11の事故映像隠しや都知事選での脱原発公約隠しはNHKの支配者の意向を感じますし、最近話題の籾井会長の就任会見、経営委員会の右偏向と開き直りもすべて今のNHKの姿勢を顕わにしています。最悪の事態、つまり9条改悪と他国との開戦に繋がっていくような予感が拭えないのが何ともイヤな昨今です。


少なくともNHKを見るときには「何が報じられていないのか」を常に把握していかねばなりません。そうでないと誤った方向に誘導されてしまいます。ご注意!

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