逃げる自動車産業

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rd131212a一昨日、消えていくガソリンスタンドって書いていたら、その日の夕方またまたびっくりするニュースが報じられました。GMが豪州での生産を止めるそうです。
GMの経営がやばいのかなぁと思って記事を読むと、どうやらそうでもないらしい。日本での自動車生産状況だけでなく、世界的にも似たような感じなんですね〜。

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くだんの記事はロイターに載ったもので、米国のジェネラルモーターズ(GM)が豪州生産撤退を決定、という内容です。

GMは、オーストラリア子会社GMホールデンのサウスオーストラリア州、ビクトリア州の工場を閉鎖し、2017年末までに撤退する予定。2900人の雇用に影響を与える。
GMのアカーソン会長兼最高経営責任者(CEO)は、生産撤退について「持続的な豪ドル高、高い生産コスト、小さい国内市場」などが要因になったとコメントした。
ロイター 2013年 12月 11日 16:40 JST


biwako1312これで豪州で車を生産するのはトヨタだけになるらしい。そのトヨタも生産台数は一時期よりも3割以上の減少とくれば、先行きはかなり怪しくなってきます。

ちなみに、このニュースを受け、オーストラリアドルは下落しはじめています。金利の動向とか、週末の手仕舞いの影響もあるので今後どうなるかはよくわかりませんが、豪ドル安はじわじわ進んでいくでしょうね、きっと。

どこの国も自動車の数がどんどん減り気味。先の日本の例でもわかるように大幅な生産増加は昔日の話。ガソリン使用量はどんどん減り、経済不況で貨物量が減った影響なのか軽油は大幅減。先進国はどこも似たような傾向ではないでしょうか。

一方で新興国の需要は活発ですが、中国の自動車はナショナルメーカーが勢力を高めるだろうし、そもそもバブル崩壊の足音が高まってきています。ブラジルはサッカーWCはなんとか乗り切れるが、オリンピックは無理ではないかと噂されており、こちらも何か危うい。資源国のオーストラリアでも自動車産業低迷とくれば、やはり(予想されたこととはいえ)自動車産業は受難の時代に入ってきたのかも。

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