終戦と敗戦

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greenMI明日8月15日は「終戦の日」だと云われています。でも、これはウソ。正確に言うなら「敗戦の日」あるいは「敗戦を宣言した日」ではないのか?

思うに、戦後ずっと国が、そのプロパガンダ機関であるマスメディアといっしょになって、日本国民を欺いてきたことの1つが、この「終戦の日」。知らないなら是非以下をどうぞ。

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終戦というのは、何の日のことなのか。字面では「戦いが終わる」といっても、これじゃよくわかりません。

Wikiを引くと、国際法上の規定では終戦とは「戦争の終結が当事者双方の間で成立した状態」を指すので、天皇が「戦争負けた」と云っただけではとうてい終戦にはなりません。太平洋戦争の終結を定めたポツダム宣言の受諾が9月2日ですから、「当事者双方の間で成立した状態」の日であれば、終戦とは9月2日とすべきところでしょう。

日本以外の国はどう云っているのか? 米国などほとんどの国は対日戦が終わって戦勝した日を9月2日と定めています。韓国や北朝鮮が8月15日を「開放記念日」としていますが、日本の敗退が始まった日が開放の日と云っているだけで終戦とは直接関係ないと考えれば、日本以外が8月15日を「終戦」としているわけではないと断言してよいでしょう。

では、何故8月15日なのか。9月2日を終戦の日としなかったのは何故なのか。815から902の間に起こった不都合な事態を、日本にとって有利に判断させるために仕組んだ国家的なイカサマだったのではないかと、私は推察します。

たとえば、ソ連が不可侵条約を破って8月15日以降日本を攻撃してきましたが、これをとんでもないことだと日本では悪し様に云うのが普通です。私も子どもの頃何度も聞かされましたし、学校でもそう教えられました。

でも、終戦の日までは戦闘行為が続くのが「世界の常識」。武器を温存したままの撤退は次の戦争に繋がりますから、武装解除して講和を結ぶまで安心はできないというのが普通の判断です。戦闘解除するまでの陣地の取り合いでは世界各地で悲劇が繰り返されてきました(注)。そういう意味でいえば、815以降のソ連の攻撃は狡いかもしれませんが、常識的な戦争の一部です。シベリア抑留だって視点を変えたらどうなるのか、きちんと把握しておく必要があるのかもしれません。

私がこの「事実」を知ったのは20歳前後のことでした。「あんた、そんなことも知らんのか」と教えて下さった老齢の友人から叱られたのが、つい昨日のことのようです。当時は簡単にインターネットで調べることなんかできなかったのでそれなりに苦労しましたが、今ではWikiでも引けば「事実」に辿り着くのは容易です。皆さんもあれこれ調べてみて下さいまし。

日本の常識は世界の非常識。ここにもまた、国民を洗脳しているNHKや大新聞には要注意。とにもかくにも、8月15日を終戦の日を偽ることで戦後を過ごしてきた日本という国家のあり方こそ、今問われているのではないでしょうか。

semiYU313

(注)イラク戦争の時、米軍は撤退するイラクの戦車部隊を全滅させています。戦争やめただけでは終わらない証拠。朝鮮戦争では終結宣言後、講和締結までの12時間で双方は陣地取り合いの激戦をやっていますが、この最後の悲劇は最近映画にもなっています。