所得の違いは国勢の違いか

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米国へ行ったらコーヒーやハンバーガーが非常に高かったと言う話をよく聞きます。先日は日本の女医さんがご当地の所得が1000万円でも並だと知った驚いている記事も読みました。考えるまでもなく、米国の物価が高いのは要するに所得つまり給料が高いからに他なりません。

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ググってみると以上の通り。

日本の平均所得
日本の民間企業の平均給与(1年間を通じて勤務した給与所得者)は、最新の2024年(令和6年)分調査で478万円(前年比3.9%増)。
厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査」および国税庁の「令和5年分民間給与実態統計調査」をもとに算出した、全国の年収の中央値は351万円(*)。

米国の平均所得
2025年時点の米国全土の平均年収は約65,000〜80,000ドル(約940万〜1,160万円)で、日本の約2倍以上の高い水準。2023年時点の世帯年収中央値は約8万ドル(約1,100万円以上)ですが、都市や州(例:シリコンバレーは高額)、職種によって大きな差が存在。

正規非正規、終身雇用などの細かい相違があるにせよ、米国の所得は日本の倍以上。1000万円貰っても普通だ、むしろシリコンヴァレーでは家賃が払えないくらいだという話は私も聞いたことがあります。

さらにいえば、世界一物価が高いとされるスイスにいたってはマクドナルドの時結がCHF25、であることは既に記した通り(現在の為替で5000円!)。一般の平均年収が1500万以上ですから、日本のほぼ3倍!。

スイスの平均所得
世界最高水準の平均所得を誇り、2023年の平均年収は10万ドル(約1,500万〜1,600万円以上)を超える非常に高い水準。月収中央値は約6,700〜6,900フラン(約110万〜120万円)で、高い生産性と金融・製薬業が給与を牽引しています。一方で、生活費や家賃、税金、健康保険料も非常に高い国です。

ただし現在の円安状況で割り増しになっているので、現地の物価が倍、為替で3~4割プラスと考えると辻褄が合いそうです。こちら、昨年スイスで2週間過ごしただけですが、その物価高を実感し帰国したら金銭感覚がおかしくなるくらい。でもご当地の人はそれが当たり前というところにこの問題の厄介さがあります。

なぜこんなことになったのか。国によって当たり前が違うという原因は何か。日本ではこの30年ずっとデフレで物価が上げらないのを安定と勘違いし、伸びが止まった所得を諦めたまま。バブル崩壊後、多くの大企業が補助金等々でオワコン・ゾンビ化し、目先の利益だけに執着し未来への投資に使うべき資金を内部留保に留めてきたことも大きく関係しているでしょう。一方で公共料金や税金、あるいは学費などが上がってきたこともあり、いつにまにか生活が苦しくなってきた人が多いのではないでしょうか。

このままこんな状況が続くとどうなるか。日本では人口減かつ高齢者増で老人国家化し、GDPは落ち込み、国内資産を世界から毟り取られるだけになるのではないでしょうか。最近日本の株価が騰ってきたので日本企業が再評価されてきたと囃すのは間違いで、米ドル資金から逃げてきたお金の一時退避場所になっているだけのような気がします。

一方でグローバルで活躍する企業はマーケットを日本だけではなく、むしろ世界を相手にする戦略をとっています。カメラの例でいえば、リコーや富士フイルムは商品をドル建て価格で定めるだけでなく、マーケットがちいさくなってきた国内販売分は数を減らしたり在庫なしの抽選販売というやり方を採用しています。この傾向は今後も同じでしょう。したがってドル円が140円以下になってくると海外から個人輸入し方が安いということになります(40年前と事情が逆転)。工作用機械や産業機械でも同じことがいえそうですがその方面は詳しくないのでパス。

世界の物価は確実に上がってきました。それに応じて国内価格も上昇するのは当たり前。国内市場だけ見ていると価格高で呻吟しますが、消費者も企業もデフレマインドに縛られていると日本のオワコン状況がより悪化しそうで哀しくなる毎日です