南山 時代の先端を行く焼肉レストラン

.Lowcarboあるいは糖質制限

京都は糖質制限のメッカ。実践&先導者である高尾病院&江部康二医師がいらっしゃる関係もあってか、糖質制限のレストランやスイーツのお店が既にあります。その内の1つ、焼肉の南山に先日出かけてみました。当日は焼肉のセットメニューを注文しましたが、味は上質で文句なし、その上に前菜からデザートまで含めて糖質量は角砂糖2〜3個。ご飯一膳が角砂糖14個であることから考えても実に優れたラインアップですわ、これ。素晴らしい!

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南山は北山通り下鴨にあります。道向かいはノートルダム女学院で東側は市運動公園といえば、京都の地理がわかる人にはだいたいどこら辺なのかわかるでしょう。

南山といえば、ハイソな焼肉屋さんといえばいいのでしょうか。洒落た店構えに履歴のはっきりしたお肉、それも脂身の少ない短角牛を使っていたりでなかなか健康に気をつかったお店で有名です。そのお店が糖質制限食まで手を広げているとは、桐山英樹さんの本を読むまで知りませんでした(この本は後日紹介します)。

個人的な話ですが南山は実家のごく近くですので、実家の母・妹ともども夫婦で出かけてみました。ちょうど創業41年祭とかでお客も多く賑やかな雰囲気です(予約していて良かった)。

席につきメニューを開くと、糖質制限食も載っています。予約しないと食べられない不便さはありません。これがまずマル。糖質オフと銘打ったセットメニューは和牛焼肉セット、焼きしゃぶセット、和牛ステーキセットの3つです。とりあえず、焼肉セットに決め、アルコール欄を覗くとこれまた糖質ゼロのビールがいくつか並んでいるのでそれをチョイス。これも有り難いな。

最初のサラダは野菜ふんだんで炙り肉が添えられています。2皿目がメインの焼肉で肉が3種類。お肉には糖質がほとんど含まれませんので安心ですが、問題はタレ。南山では糖質制限人のために特製のタレを用意して対応しています(店内売店で購入可能)。またまた有り難いですね〜。

美味しいお肉を愉しんでいると、今度はご飯や麺の代わりとなるモノが登場しました。九条ネギとチーズの焼いなり、そして豆腐干糸(かんす)の肉味噌麺とこんにゃく米のクッパです。私たちは4人だったので、お店が準備する3種類すべてを楽しむ(チェックする?)ことができました。

糖質制限食ではご飯や小麦麺は糖質が多すぎて御法度ですから使えません。そこで、チーズや豆腐、あるいはこんにゃくから作ったもので代用するという方法を採用しています。これまた他のお店ではあり得ないラインアップですが、こういうのがどこでも気楽に頼める日が来るといいですね。

最後はデザート。普通なら砂糖ふんだんフルーツたっぷりですから糖質量は一気にご飯一膳以上になってしまいます。ところが、南山では砂糖の代わりにエリスリトール(天然甘味料)を使い、その他の材料も吟味した結果、糖質3グラム程度までで抑えています。これまた得難く文字通り有り難い。味も上品で文句ありません。ちなみに、出てきたコーヒーについていた砂糖らしきものは、確認するとラカントS(エリスリトールが主成分)。最後の最後まで一貫しています。凄いなぁ。

かくして糖質制限メニューを堪能したお昼でした。時代はもうここまで進んでいます。大人の3人に1人は糖尿病かそのなりかけであることを考慮すれば(注)、多くのレストランで南山のような取り組みを行って欲しいものだと思う次第です。

〔注)厚労省発表の統計では糖尿病及び糖尿病境界型の人の数はおよそ2200万人。こどもには糖尿病が少ないこと(あるいは40歳以上の人口が半分以上であること)を加味すれば、大人3人に1人くらいになります。自分の血糖値に無頓着な人が多いせいか、多くの人がヤバイことを気づいていないだけでしょう。安全安全だと神話を振りまいていた原発問題と思い込みの根はいっしょというのは言い過ぎでしょうか。