官益法人

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今週号の週刊金曜日(543号)に「自然環境共生フォーラム」をめぐる環境省のセコイ利権を告発するレポートが出ていました。題して、官益法人! うまいこといいますねぇ。…


環境問題に関わる何か運動や事業をしようとしたら、あなたなら、その資金はどうしますか?

自腹を切る人もいるでしょう。仲間にかけあってお金を出し合う人もいるでしょう。団体を起こして、広く基金やカンパを集めるというのが普通かもしれません。中には、行政からお金を引き出すことを考える人たちもいます。

役所も協力してくれている。行政からお金をもらって何が悪い。行政嫌いの狭小さでは大きな運動なんかできない、等という意見を過去に何度も聞いてきました。私に云わせれば、クソッタレ! ですね。

近年はやりのNPO団体にこの傾向がときどき見られますが、お金を集めるのが目的なのか、それとも自分らのやりたいことが大事なのか、いったいどっちやねんと云いたくなること、しきり。だいたい、資金の流れや報告が権力に筒抜けでもオッケイという考え方に、権力構造と対置する気があるのか!と云いたいくらいですが、お金をもらって何が悪いの?と思っている人たちにはウマの耳になんたら。

役所が自らの都合の悪いことにお金を出すことはありません(きっぱり)。財団法人や社団法人の場合、天下り先として位置づけ、役人を送り込むのは当たり前。役所にとって不都合なことを行う団体には協力しないのが普通です。メディアで問題になると手のひらを返すこともありますが、それは数少ない例外。

金曜日の記事は、「自然再生」という名目で確保した役所利権の一端を紹介しています。でも、役所利権の対岸には、それを手に入れようとあれこれ画策する連中がいることを考えると、この手の問題も陰湿に根が深いというべきでしょうか、ね。