Facebookの株価暴落

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Facebookの株価暴落が止まりません。今年5月の新規株式公開(IPO)では38ドル程度だったのが、8月16日には19ドル台と約半分にドロップ。なぜここまで売り込まれてきたのか。当初価格が高すぎたというシンプルな理由はともかく、売られるだけの理由があることはたしか。私に云わせれば、「タダよりこわいものはない」ことを株主が気づいてしまったが故の売りだろうと思いますし、この売りはまだまだ続きそうです。

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出典はYAHOO finance

個人的なことですが、twitterやFacebookはどうも性に合いません。どちらも当初アカウントをとってはみたものの、twitterは時間に追いまくられてしまうので性が合わず断念。Facebookは一見明示的にみえるソーシャル性に疑問を感じてしまい、おまけに背後にある儲けの仕組みに加担したくないので近寄りませんでした。私にはデメリットの方が多すぎます。

だいいち、Facebookのやり口が気に入りません。皆さんはFacebookがなぜお金を儲けているのかご存じですか? 彼らは得られた私たちの個人情報を再整理し、顧客ニーズに合わせたデータに作り変え、それを誰かに売ることで利益を上げる・・・、これです。

タダで便利だなんて思っていると、あなたの実名・実態データがどこかの誰かに、それもあなたの希望しない形式で売り渡されているというわけですが、それでもいいんですか?私はイヤです。可能な限り、自分の情報は自分で管理したい口ですし、昔からタダよりこわいものはないって云うじゃないですか。

閉じこもるインターネット――グーグル・パーソナライズ・民主主義この辺のグレー&ブラックな話はなかなか表に出てきません。数少ない紹介例として、最近出た『閉じこもるインターネット』で悪名高いアクシオム社と並んでフェイスブックのやり口が紹介されていましたので興味のある人は読んでみて下さい(この本はいずれ紹介しましょう)。

世界は陰謀に満ちているような言い分のサイトにも「いいね!」ボタンがあるのを見ると、あらら何にもわかっちゃいないのね〜と云いたくなりますわ。これは余談でした。

まぁFacebookには利点が大きいとあなたが思っているなら私の言い分はどうぞ聞き捨てて下さい。Googleもいっしょといえばいっしょだけど、グーグル検索やマップの利点と比較考量してみて、Googleはまぁオッケイという考え方を私は採っています(それでもクッキー等はすぐ消します)。

そうそう株価の話。
16日のドロップは大口ファンドのロックアップが外れたことによるものではないかとされていますが、今年11月には従業員株や創業者株のロックアップが解けるので、それを見込んだウリや空売りが出てくることが十分考えられます。上場すれば数倍になって儲かるはずだったのが愕然の半額になってしまったんですから、そのまま放置しておくというのも考えにくい。つまり、株価はもっと下がるというわけ。

株主はFacebookをこれから成長する会社だとは考えていないのでしょうか(どうもそうみたい)。IPOで株価をつり上げておいて、上場後は素人筋のカイにウリで応じるIPO株主の意図はどこにあるのでしょうか(当初価格の処分をしているとしか思えない)。いずれにしても大口が売りたい会社であることは間違いないようです。

いったいどこまで下がるんでしょうかね? Facebookの正体に気づいたウリなら健全ですけど・・・。