19日のICTトラブル

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昨日記した世界中で発生したICTトラブル、原因はWindowsシステムに組み込んだセキュリティソフトCrowdStrikeの問題だったと昨晩明らかになり、すぐに対応策が提示されたため復旧の目途が立ちました。でも、一度混乱してしまった飛行機や病院などの予約システムの影響は後を引くため、数日は予断を許さないでしょう。ということで今回の問題を振り返っておきましょう。(訂正)5000便←5000席

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世界各国で発生した昨日のICTトラブルでは飛行機の予約システムが機能せずに離陸が滞り、飛行機に乗れない人たちで空港ロビーが溢れている映像が流れていました。BBCによれば世界中で約5000便がキャンセルされたらしく、昨日今日にフライトがある人には厄介な状況です。また英国やオーストラリアでは放送局の映像が出なくなったり、病院の予約システムや支払機が動かなくなり大混乱。ちなみにMacやLinuxには影響がありませんでした。(写真はBBCの記事から引用)

日本でも一部のLCCに影響が出たり、UFJで支払レジがアウト。あるいはJR西日本で列車の走行位置をチェックするシステムで問題が出るなどが出ました。アマゾンのAWSを採用しているシステムは軒並みダウンという憂き目に遭ったことでしょう(こちらもヨドバシの本日着が延期?)。

こちら、昨日16時過ぎに地元のJR西運行情報をチェックしていたら、何かのトラベルで列車位置がわからなくなっていることを知りました。調べてみるとシステムがダウンしているらしい。日本の報道では朝日新聞デジタル版だけが報じていましたが(16時過ぎ時点)、これではよくわからないので、BBCやBloomberg、ロイターなど外信系サイトに当たったら、世界中でかなり大規模なシステムトラブルが発生していることが判明。こりゃ大変だと思ったのですが、日本では影響が比較的軽微だったためか報道も小さめ。というか、グローバルな問題に対する感度が日本では鈍すぎです。

今回のシステムダウンの原因は、当初マイクロソフトのWindowsシステムかと心配されましたが、結局のところ業務用Windowsに組み込んだセキュリティソフトのCrowdStrikeのバグによるものらしい。ほとんどが業務用なので個人のパソコンがダウンした例はほとんどないかもしれません。それにしても世界中で影響を受けたシステムが多いことよ!

CrowdStrikeによると、今回のトラベルはサイバーアタックによるものではなく、Windowsホストマシンに組み込んだFalconというセキュリティセンサーのバグによるもの(彼らは決してバグとは云いませんが)。対応策はシステムをセーフモードで立ち上げ、とりあえずCrowdStrikeシステムファイル“C-00000291*.sys”を削除する、とのこと。

こんなのが頻繁に起きるようだと厄介ですね。飛行機などの予約システムだったからまだ良かったものを、直接命に関わるような運行飛行システムだったら・・・と考えると、何か背筋が寒くなってきます。