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拙著、「あぶない水道水 「蛇口の神話」を問う」を出版して、はや８年が過ぎ去ろうとしています。
この間、水道水に関連する状況はどう変わったでしょうか。水質基準はより厳しくなったかのように見えますが、水源環境の悪化や水道事業を取り巻く環境が改善されたのでしょうか。私は懐疑的です。
浄水器やミネラルウォーターの売れ行きが上がり、人々の水道の蛇口への関心が薄れ、状況はより見えにくくなってきたのではないでしょうか。まさしく、私のいう「蛇口の神話」の今日的状況がこれです。
　
たしかに、今現在はすぐに水道水が飲めなくなる、病気になるなどという状況ではありません。でも、もぅ少し長い目でみたとき、水源環境の破壊や劣悪化はどんどん進行し、その対策としての浄水処理はより強化されていきます。
それはそれで浄水供給側からすれば、筋の通った話かもしれません。でも、それは、いつまで経ってもイタチゴッコのような対応ですし、根本的な問題解決ではありません。いずれ、処理では対応できない水源状況になった時にどうするのか。それが拙著で問いかけた問題でした。まぁ、私個人でどうのこうのできるような問題でもありませんから、話はこの辺にしておきましょう。

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2001年土木学会誌に「あぶない水道水」という拙著名と同じタイトルで寄稿しました。新書版でほとんど触れていないクリプトスポリジウムや鉛規制についての話題を載せています。いわば、「あぶない水道」２００１年版というところでしょうか。

本の紹介欄にも関連書籍の書評？を載せていますので、ご参考下さい。