セールスフォースドットコム日本の宇田社長曰く、自家用車を所有すると乗る乗らないにかかわらず、駐車場代や税金、保険費用がかかり、乗ればガソリン代もかかる。一方、タクシーは乗りたいときに行きたいところまで行くことができ、走った分だけの料金を支払うだけ。これがクラウド・コンピューティングの概念だ、とのこと（週刊ダイアモンド 09/5/16号）。
実にわかりやすい。

・・・・・・・・・・
まず、セールスフォースドットコムという会社名を知らなかった人へ。クラウド・コンピューティングの先端企業の会社の名前です。知っておいて損はありません。いずれもっと名前を聴くようになり、ひょっとすると数年後にはMSよりも大きくなっているかもしれません。

クラウド・コンピューティングとは、従来スタンドアロンないしは限定的サーバーでのみ行っていたデータ処理を、ソフトもサイトもグローバルに展開しようという手法のこと。Webアプリのような使用ソフトにしてしまえばソフトウエアの存在も見えなくなるし、処理しているコンピュータ（サーバー）も特定する必要がありません。データーセキュリティの問題点はまだあるにしても、コストや利便性が格段に優れているため、ここ最近何かと話題になっています。そういえば、先日オラクルがサンを買収したのも、こういう流れや動きを反映してのものでした。

次。この春の定額給付金振込にもこの会社のクラウドコンピューティングが採用されていたとのこと。これにはちょっとびっくり。日本でもかなり採用例が増えているというのはメディアで流れていましたが、定額給付金までとは。考えてみれば当たり前の展開で、遅れているのは驚いた私の方でした。

・・・・・

話は変わり、クルマの生涯コストの件。ダイアモンド誌の同号にとても貴重な話が出ていて、それを読んでこれまたびっくり。

マイホームのコストについては多くの人が真剣に考えますよね。たとえば、3700万円の住宅に金利3%、30年返済だとすると支払う金額は約5600万円。住宅価格が高い人、また金利が高い時にローンを組んだ人はもっとたくさん。加えて固定資産税やら修繕費・維持管理費などもかかります。

ところが、クルマもけっこうなお金がかかるのをご存じでしょうか？　同誌に載っているFPの竹川美奈子さんの記事曰く、一生涯4000万円とのこと! 　家まではいかずともかなり高い!!

計算根拠はこうです。23歳から70歳までの47年間、7年に一回クルマを買い替える（取得費20万円のコンパクトカー200万円）と、取得合計1200万円。これに税金や維持費、そして駐車場代で年間36万円。総計4000万円になるというわけです。

もちろん、駐車場代がかからない場所ではその分安くなりますし、クルマも軽なら取得費は比較的安価です。でも、都会の平均的なコストでみれば、家並みかそれ以上が必要だと聞かされると、ちょっと驚きます。

要するに、最初の例え話のクラウドコンピューティングだけでなく、例えのクルマでもコスト的には熟考すべきものだというわけです。