ロイヤル・ドルトン

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ウェッジウッドの経営破綻のニュースに、うちは関係ないよねと思いつつ、何かイヤな感じ。そういえば、ロイヤル・ドルトンも…と調べてみると同じウェッジウッドグループ。あちゃ〜っ。

今日ロイターで配信されたニュースに、破綻したウォーターフォード・ウェッジウッドは一部の資産を(ヘッジファンドもどきの?)KPSキャピタルパートーナーズに売却するとありました。その売却リストの中には「ロイヤル・ダルトン」も含まれているとのこと。これで確実です。ロイヤル・ドルトンもウェッジウッドグループの1つで、今回の破綻劇のメンバーだったというわけです。

ウェッジウッドはもうひとつ好みではありませんでした。でも、ロイヤル・ドルトンは結構気に入っていた銘柄です。というのも、うちで日常的に使うスープ皿がこれだから。そして、それがうちで唯一のロイヤル・ドルトン。

工業製品のニオイのする、この手の陶器はそれほど好きではないのですが、22年前最初に訪れた香港でロイヤル・ドルトンのスープ皿を2枚ゲット。

ペニンシュラホテルの北側裏手にある路地に瀟洒な食器店があり、前を通ると何かのバーゲン中。それでも安くはありません。まぁそんなものかと思いながら店内をブラブラしていると、一角にセット壊し・数足りずの商品が雑多に置いてありました。値段も割安です。そこに、くだんのスープ皿が2枚。おそらく、誰かが6枚とか4枚を購入した残りだったんでしょう、きっと。

rd1狭い店はお客でごった返してしましたが、この皿に気がつく人はいないようです。でも、そのタタズマイ凛々しく、まるで「私を手に入れなさい。きっといいことがありますよ」と語りかけているような感じ。夫婦ともども気に入って即購入。

使ってみると、さすがのロイヤル・ドルトン。相当頑丈なので少しくらいカチンとぶつけても全然へこたれない。20年使ってもまるで新品そのもの。そして、スープ皿というものの持つ特性を十分理解させてくれました。

何度か買い足して枚数を揃えようかと夫婦で相談したことも。でも、なんだかんだでそれも適わず。ロイヤル・ドルトンならいつでも買えるさと思い、イタリアンレストランで、スープ皿をパスタ用に使うことができることを「発見」し枚数を増やそうと考えた時も、とりあえずシンプルでざっくりした皿を欲してきました。

そして今回の経営破綻。もう同じ皿を買うチャンスはないかもしれません。王室御用達食器にも栄枯盛衰あり、というわけでしょうか。残念。ちょっともの哀しの午後。