米国の渡航中止と入国制限  そしてチキンゲーム

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一昨日、米国が渡航中止勧告を拡大しました。要するに、米国から海外へ出てはならぬ、ということ。それも世界の八割の国が対象で、CDC(感染疾病対策センター)の科学的判定に基づき決定しています。今まで日本は「渡航の再検討を求める」国になっていましたが、今回の勧告でどうなるのか。

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昨日、米国の友人が電話で曰く、「アメリカから日本へ渡航禁止が出るみたいよ」、「渡航禁止になったらオリンピック選手、行けないやん」とのこと。おそらく、20日に出た渡航禁止拡大の話からの噂ですが、昨日段階ではまだ明確に禁止という決定はありません。あるのは1つ前段階の「渡航するのは再検討せよ」のステージ3です。

一方、米国への入国については21日付の告示によると、「2021年4月21日現在、米国疾病予防管理センター(CDC)は日本の感染症危険情報度合いをレベル3(渡航中止勧告)としています。アメリカ政府はESTA(エスタ)による米国への渡航を認めていますが、日本を含む国外からの渡航者は州や地域で施行されている規制の遵守が求められます。」(ESTA 米国税関・入国警備局管轄)となっています。

この記載ではレベル3の日本も渡航中止勧告になっていますが、これは翻訳の問題でしょうか。いずれにしても、米国から来日するのも日本から訪米するのも厳しい制限がついているので、米国からオリンピック選手が大挙してやってくるというのは無理筋でしょう。ちなみに、ヨーロッパ各国でも同じような状況です。

翻って日本。近々関西三府県と東京にまた緊急事態宣言が出るという有様です。新型の変異ウイルスが蔓延してきたからというもっともらしい理由をつけていますが、これには根拠なし。だって、仮に感染力が少し高くても重症化するかどうかは別。重症化しやすいという根拠は示されていません。

ワクチンにいたっては日本は世界でも恥ずかしいくらいに接種が進んでいません。下の表にもある通り、4月15日時点での日本の接種率は0.93%。欧米との差が有り過ぎて、お話にならないくらい。そんな日本に、ワクチン先進国の人たちや世界各国の人たちが行きたいと思うでしょうか。選手だけワクチン接種すれば良いという問題ではありません(きっぱり)。

出典:唐澤大輔「ワクチン敗戦」した日本、このままでは「GDP成長」も「円高」も起こりえないワケ (マネー現代)

そう考えると、本当にオリンピックなんか出来るのか?と戸惑うのが普通です。なぜなぜなぜと考えていると、ひょっとすると日本は国際社会とチキンゲームを始めたのではないか、というイヤな読みが頭に浮かんできました。

IOC(国際オリンピック委員会)よりも先に日本がオリンピック中止を言い出せば、スポンサーへの補償など巨額の賠償金負担が日本に降りかかります。日本の戦略としては(無理とわかっていても)開催を言い続け、IOCが根負けするのを待つのがベストだと関係者は考えているのではないか。それが昨今の動きの背後にあると考えれば訳のわからない話も納得できそうです(厄介)。