OT法よ、さらば その2

Water

  前回「OT法よ、さらば」で、水質試験における残留塩素のオルトトリジン(OT)測定を取り上げました。発ガン性物質であるオルトトリジンを使い、精度の低い残留塩素測定を行うことの愚を紹介し、やっと国も重い腰をあげ廃止に動き出したという話でした。

  このOT法は水道水質だけではなく、プールの水質測定にも採用されていますが、こちらもやっと廃止の方向が決まったようです。

 厚生労働省が2001年7月に公表した新しいプール水質基準に関する説明でも、2002年度から廃止するとの方針を示しています。学校現場などに大量にある在庫品はいったいどうするんでしょうかねぇ。そのままホカしちゃだめですよ>学校関係者様。
 

 なお、このOT法の愚かな内容とこれに拘ってきた日本の水質行政の問題点についての解説書が出ています。

 関 秀行 著 「残留塩素測定方法 DPD法・なんでも質問箱」
 発行は(株)メルス技研 03-3301-1339。
 「これまでだれも書かなかった:水質検査1項目のうちの1分析の書」とサブタイトルがついた本で、入門編、学術編、塩素知識編、法規編に分かれています。ご興味のある方は是非ご一読下さい。 ’