トランプショック?

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有田さん聞いてや、大学の駐車場ガラガラやで・・・、電話でそう云ったのはUCLAの友人。ふだんは英語メインの友人も私と話すときは関西弁。聞けば、トランプ当選の後UCLA(カリフォルニア州立大学ロサンゼルス校)の駐車場がガラガラ、いつもなら停めるのに苦労するのにここ数日楽々停められるということらしい。つまり皆がショックで大学に来ないというわけで、元気のある者はアンタイトランプデモに行って睡眠不足になりこれまた授業はパス。なんやかんやで全然授業にならんとぼやいていました。あらら。

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UCLAのみならず、ヒラリー支持者でいっぱいだったCAのショックは相当な様子。私思うに民主党はヒラリーじゃなくてサンダースだったら良かったのになぁと思うのですが、そのサンダースさんは選挙後のインタビューで「残念な結果だ」としつつ、ヒラリーの応援に行っても自分の時のような熱狂は感じられなかったと吐露していました。後の祭り。

さて、トランプ勝利後の相場の動きは既にお伝えしましたが、株価は世界的に上昇、ドル円は大きく円安、ゴールドは値下がり、そして原油もドロップしています。要するにこの動きはウォールストリートがヒラリーを見限ってトランプと手打ちしたのか、あるいはトランプがWSに擦り寄ったのか、まぁそんなところでしょう。

ゴールドに関しては象徴的なニュースが流れていました。著名ファンドマネージャーのドラッケンミラーさんが開票日の晩に保有のゴールドを全て売却したとのこと。おまけに彼は米国経済を楽観しているとの発言でした。

ドラッケンミラーといえばジョージ・ソロスの片腕で、1992年に英国ポンド危機に乗じて大儲けした張本人。現在も現役マネージャとしてランキングに名前が挙がるので知っている人も多いはず。その彼が夏前くらいからリスクオンでゴールドを買い漁っているとの話でしたが、トランプ当選で全売却。この意味するところは・・・・・、私がわざわざ説明するまでもないでしょう。トランプ当選で円高になるとか、株価は落ち込む等と囃し立てていた人たちは話の修正にやっきです(笑)。

トランプショックといっても、それはトランプさんが当選することを予想していなかったということの裏返し。時の流れは逆戻しできませんから起きたことは事実として認め、先を見つめていかないと状況に取り残されていくだけでしょう。

多くの人はトランプ氏の下品さに辟易しているんでしょうが、彼の言い分の中には検討すべき課題が山盛りです。たとえば日米安保の見直し。私は反戦平和を希求しますが国防軍は必要との見解です。他国は侵略してこないという前提でモノを考えるのはあまりに能天気。米国の核の傘で守られた日本の平和が幻であることを形式主義・教条主義的な左派は早く理解して欲しいと望みますが、トランプ登場で喫緊の課題となりました。どないなることやら。

doudan1115b