ウィーンから荷物

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先週ウィーンのカメラ屋さんにカメラ用品を発注。3日の出荷でこちらの手元に届いたのは7日午前。便利になったというべきなんでしょうが、一方で距離感が薄れて気分は複雑。

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invoice1603約30年来必要があれば、あるいは欲しいモノがあれば海外のお店から直接買ってきました。一時は海外の面白いモノを集めて商売しようかと本気で考えたこともあった位です。でも、為替が変われば利益は簡単に吹っ飛びます。

もう知らない人が多いかも知れませんが、個人輸入代行業っていうアキナイがバブル期に流行りました。それらは今ほとんどが生き残っていません。なぜかといえば、バブルが弾けて購買力がなくなったというよりも、大きく動いた為替の変動が主因です。為替予約でヘッジしていない者たちは一斉に吹っ飛んだのではないでしょうか。というような昔話はさておき、

今回ウィーンのお店から取り寄せたのはカメラの親指グリップと拡大用接眼レンズ。どちらも日本の代理店経由で買うと現地価格の2倍から3倍。輸送費や在庫管理のコストを考えれば仕方ないのかもしれませんが、グローバルにヒトやモノが行き来する時代にはちょっとそぐわない。送料を加算しても日本価格より数割安いなら海外に頼んだ方がいい、というのが私の考えです。

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昔、といっても20年前頃ですが、AppleのMacが2倍以上の値付けで売られていました。だから、値段に敏感な人たちは海外で購入したり、個人輸入したりしていたものです。ただ故障や修理で米国に送り返すというのはなかなか手間ですから、私自身はメンテやサービス面を考え、不本意ながら高価な国内代理店版を選んでいました。

あれから20年。現在Macの値段はときどきの為替で若干のアップダウンはあれど、どこの国で買ってもあまり変わりません。でも、そうじゃない物品もまだまだたくさん。いわゆるブランドものと云われる製品、つまり高い値段でも買う客がいるようなモノがそうです。

別段高い価格でもいいやんというお金持ちはいざ知らず、グローバルなこの現代に中間マージンをがっぽり得ようという代理店商売に私は味方する気はありません。ということで、今回ウィーンに注文を出したわけ。

国際宅急便のUPSでお願いしたところ、その経路が面白かったので以下に紹介しておきましょう。

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UPSは簡単に荷物のトラッキング(追跡)ができます。それによると、ウィーン(Vienna)を出発した荷物はドイツのケルンから中国の深圳へ、そこから大阪に入るのですが、そこから再び成田まで飛んで通関。それからUPSと提携しているクロネコ便で宅配されてきました。なんか無駄な中継点があるのですが、UPSの個人貨物は大阪では通関作業をしていないみたい。

いずれにしても1週間も経ず無事ウィーンから荷物が届き安心しているところです。ただ一方で、モノやヒトがグローバルにいろんな国を経由して動いている現実を改めて認識する次第です。