サウンド・オブ・ミュージック50周年

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サウンド・オブ・ミュージック 製作50周年記念版 DVD(2枚組)映画「サウンド・オブ・ミュージック」が公開されてから今年で50年。舞台となったザルツブルクは記念のお祭りでいっぱい。現地マリオネットシアターの演目にも「サウンド・オブ・ミュージック」がずらり。
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この「サウンド・オブ・ミュージック」、オーストリアでは今世紀になるまで一度も上映されなかったとのこと。オーストリアがナチスに併合され、主人公一家がその迫害を逃れて旅立つという映画なのですが、ナチスと組んだという歴史はオーストリア国民にとって触れたくないものだったからなのでしょうか。

ところがザルツブルクは例外的で、以前からメシのタネにしてきました。訪れた30年前でも「サウンド・オブ・ミュージック」ツアーと銘打って湖水地方へのツアーが組まれていましたから、間違いありません。だから、この映画が今世紀まで上映されなかったと知り驚いた位です(注)。

映画はトラップ一家の国外逃走を元話にしていますが、映画と実際はかなり違うようです。たとえば、映画では歩いて山岳地帯を越えていきますが、実際は列車で逃げたらしい。また、トラップ大佐はオーストリアがナチスに迎合するのを嫌って逃亡するのですが、当時彼がオーストリアの独裁政権側だったからだと知ると、なんじゃいね〜という気持ちにもなってしまいます。でも、そんな実話は横に置いて、純粋に映画として楽しめばいいのではないでしょうか。

紹介のDVDは50周年版ということで、ジュリー・アンドリュースさんの吹き替えを平原綾香さんが演じていることに加え、現在のザルツブルクをジュリー・アンドリュースさんが案内するというボーナストラックが追加されています。とくに特典ボーナストラックは二重丸。

そのザルツブルク、30年前の新婚旅行の時、格安航空券を某弱小ツアー会社で数ヶ月前に購入したもののなかなか発券してもらえず、旅行数日前にカウンターですったもんだして手に入れたのが昨日のことのようです。光陰矢のごとし。

あ、そうそう忘れるところだった。
今年のオスカーのプレゼンテーターに登場したジュリー・アンドリュースさん。いまだ健在で若々しい。おそらく、サウンド・オブ・ミュージック50周年と重ねた演出でしょう。そして、その前振りをやったのがレディ・ガガ。珍しく変装なしのガガ姉さんの歌う「サウンド・オブ・ミュージック」トリビュートとジュリーさんのを比べると、やっぱり後者の方が良いですね。

(最後の方でジュリーさん登場、スカーレット・ジョハンソンの司会部分ははしょっても
3:20からのガガさんの歌い始めと7:35辺りからはお見逃しないように)

(注)「カサブランカ」がフランスで上映されたのは戦後ずっと後になってからと聞いたことがあるので、似たようなものでしょうか。そういえば、「カサブランカ」の劇中ラ・マルセイエーズと「サウンド・オブ・ミュージック」の劇中エーデルワイスには脚本上の類似点がありそう。