添加物なしとは添加物少し有りのこと?

一泉庵

  年の暮れ、全国FM放送でやっている「うまいねネット」で添加物なしのハムを販売 している、お値段はかくかくしかじか・・・というのを聞きました。「うまいねネット」が オリジナルで作らせた特注品とのこと、添加物なしでハムを作るとはなかなか気合 いの入った商売だと思ったため、いっちょ注文しようと思い立ち、当該インターネット サイトから発注しました。年末までに到着とのことで、正月にはなんとか間に合いそ うだなと目論んでいたのです。・・・

ところが到着したハムを見てびっくり。なんのことはない、添加物だらけの商品では ないですか!保存料のソルビン酸は入っているし、発色剤の亜硝酸ナトリウム、酸化 防止剤のリン酸・・・、典型的な添加物のオンパレード。「うまいねネット」に問い合わ せメールをすると同時に製造会社に添加物なしというのは本当かと電話で問い合 わせてみました。すると、製造元曰く、添加物なしで作ると持ちが悪くお客様が腐 らせるケースがあったので最低限の添加物を入れて対処することにしているとのこ と。だったら、無添加というのはウソではないかとクレームすると、そういう意味では ウソということになるとあっさり認めました。

たしかに保存料なしでは3,4日が寿命かもしれません。だったら、そういうもんだと 説明して売ればいいのであって、私はそれでも買います。問題は、添加物を入れて おきながら無添加という宣伝で売ったこと、これはいただけません。それに発色剤 は持ちとは関係ありません。要するに、従来型のハム製造の考え方と同じで、添加 物量について少し配慮したというつもりだったのでしょうか。「うまいねネット」も無添 加が間違いであったことを認め、返品返金に応じてくれましたが、この広告間違い については公式に解説していないようです。無添加という言葉を信じた客は有添加 ハムを買わされたわけですね。困ったこっちゃ。