盲点

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kohbone1406c既に知っている人なら当たり前のことかもしれません。でも、私にとってはかなりショックでした。それは盲点の話。

眼球の後方に盲点という場所があることは私も既に知っていました。じゃなぜ視野の中に死角がないのか、そのことまでは考えが回りませんでした。一昨日その理由を知ってびっくり。私たちは見えていないのに見えていると勘違いしているんですね〜。


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盲点とはその名の通り、見えない点のこと。眼球の後ろには感知した光を脳細胞に送る視神経が張り付いていますが、その神経が集中した場所はモノを見ることができません。その点を盲点というのですが、じゃ視界の中に見えない点があるかというか、そんなものどこにもありません。なんで?

盲点があるのに視界には見えない場所がない、いったい何故なのか。私にとって問題なのは、今まで疑問を持たなかったのは何故なのか、ですけど、まぁそれは横に置いておきましょう。

明日の幸せを科学する(ハヤカワ・ノンフィクション文庫)ダニエル・ギルバートさんの「明日の幸せを科学する」の中に、この盲点のことが取り上げられていました。曰く、見えない場所をあたかも見えているように、脳が周りの情報から作り出すというのです。ホンマかいな〜。

読んだ瞬間そう思ったのですが、著者が提出した絵を見ながら実験してみると、たしかにある場所で右側の地球が消えて真っ白になってしまいます。ギルバートさんのいう通りでした。

著者曰く、地球が消えるのは周りの白い部分で置き換わるから、とのこと。本当は見えてないのだけど、それでは不連続な見え方になり困る、だから周りの情報を使って視界を補完し、見えているということにしている、ということのようなのです。脳が私たちを騙しているのですね〜。


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これ自体驚くべきことでまさに盲点。私にとってさらにモウテンだったのは、こちらの知識が理屈だけ、字面だけに終わってしまい、脳が私を欺いていることなんか考えもしなかったこと。既にご存じだった方には今頃何を云っているのかとお叱りを受けそうですが、58歳になって初めて盲点が盲点たる所以を確認しました。

盲点の話から、見えるモノを信じるなとまで演繹するわけではありませんが、見えているからといって、それが真とは限らないというのは何か意味深。またしても目からウロコでした。

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(追記)先の本には驚くような話がポンポン登場してきますので、後日また紹介することにします。