ソーラー補助打ち切り?

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road1312ワーカーズコープ エコテックが資源エネルギー庁に対し問い合わせたところ、「2014年度の住宅用太陽電池補助金の予算を要求していない」とのこと(SunSunエナジー NO.101)。
つまり、ソーラー発電をやろうとしても来年度の4月から国の補助金はなし。3.11を経験したにもかかわらず、未だに原発推進を唱える人たちが多く、おまけに原発輸出だと囃し立て、いつのまにか自然エネルギーの推進が消え去っていく。そんな状況が進んでいます。

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日本の一戸建て住宅における太陽光発電設置件数は約126万件(2012年度まで)。この件数は1994年からの累計で、戸数から見た普及率でみると4.6%ということらしい(らしい、というのは国の統計がもう1つはっきりしないから)。たった4.6%というべきなのか、それともこの20年間でよくゾそこまで増えたなぁというべきなのか。私は後者です。

1994年以前に住宅用ソーラー発電が存在しなかったかといえば、そうではありません。ただ、電力会社がソーラー発電による電気を買い取るようになったのが1992年で、通産省(当時)の補助制度(モニター制度)が始まったのが1994年であり、その時点からソーラー発電の戸別設置件数がカウントできるようになったというわけ。

saku1312a特長的なのは2012年当初の統計で約100万件だったのが2012年の1年で26%も増えたこと。これは明らかに3.11、つまり東京電力福島第一原発の事故を受けての動きです。

ちなみに拙宅のソーラー発電は申請が1998年、設置が1999年。拙宅の場合、原発電気をできるだけ使いたくないという思いから、家を建てるのに併せて導入したわけですが、90年代末で発電能力1kW辺り100万円ちょい位のところ、その3分の1を補助金が充当してくれたので、この補助金は非常に有り難いものでした。

国は当初から関連技術の進歩や価格低下に応じて、必要金額がそれほど変化しないように補助金を下げていくという立場でしたので、21世紀になり補助の金額もだんだん下がっていきました。また、地球温暖化問題や3.11の原発事故という状況の中、自然エネルギー導入への関心が高まり、今まで助成制度が続けられてきたというわけです。

国の設置目標がどの位だったかは明らかではありませんが、2013年度末で終了というのはなぜか。誰がどんな根拠でそう決めたのか。また予算復活で継続されるのか。エコテックさんがエネ庁に尋ねた限りでは継続には暗雲が出てきているような感じ。国のエネルギー政策が一部官僚の采配だけで動いているとしたら、どこぞの将軍様の国と日本は同じですな。

いやはや、この国は何を考えていることやら。選挙の票に繋がるような大規模公共工事には大金を注ぎ込み、メガソーラーのような無駄を作り出すのはやっきになっても、実質的に有効な戸別ソーラーのような分散エネルギー実現には注目しない。これでは3.11や脱原発をネタにした関連企業と官僚連中の利権確保、そして結果として浪費社会を進めるだけじゃないですか。何かイラつくな〜〜〜。

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