元左翼には気をつけろ

.opinion 3.11

私がいうのも何ですが、知っておくべき処世術の1つに「元左翼には気をつけろ」(気をつけろよりも信じるな、の方に近い)というのがあります。

東大時代は新左翼で全共闘、その後弁護士になって権力や体制に抗う人たちの案件を取り扱ってきた人物がいます。弁護士事務所では福島瑞穂・社民党党首の上司だったらしい。そりゃ立派な経歴だなぁと思うなかれ。その人物が今、原発再稼働の最前線にいます。誰のことかって? 仙石議員のことですよ。

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ウィキペディアに載っている経歴からわかるように、仙谷由人という人物は昔の左翼でした。弁護士を経て社会党の議員になり、現在は民主党幹部で、先の菅政権の時は官房長官。ドスの効いた彼の顔つきをご記憶の人も多いはず。

面白いのはヤクザとの関係ですが、それは横に置いておきましょう。

その仙石議員、昨日福井県を訪れ、大飯原発の再稼働に向けて地元地方議員の説得工作を行ったとのこと(東京新聞 2012/04/15等)。説明内容をみると、関電の言い分そのまま。関電の計算にはトリック・ゴマカシがあることを自民党の河野太郎議員が暴いていましたが、仙石議員には自分で考えるアタマがついていないようです。

ところで、
元左翼の人物が権力を持つとどうなるか。本当に左を通せるのかどうか。
過去の例から見ると、ほとんど不可能に近いようです。左は単なるポーズだったのか、権力奪取のためだけだったのかと言いたくなる位、皆さん不甲斐ない。というか、この国を治めているのは政治家ではなく、(本当の権力者に傅く)中央官僚ですから、左であろうと右であろうと政治家は陣笠でしかないのでしょう。大切なのは政治思想でも庶民のいのちや暮らしでもなく、議員としての体面や自分を含む利益共同体の利権保持なのでしょうか。

思い起こせば、最初の自衛隊海外派兵に踏み切ったのは旧社会党の村山政権の時。関係労組や日教組が語りたくなくない話でしょうが、社会党(今は社民党)なんか全く信用なりませんでした。その社会党を離れ、より右側に転じた仙石氏ですから、さらにあてになりません。

原発反対では、右よりの橋下大阪市長がまともに見えるのは、原発反対に右も左もない証拠です。一方で、原発推進にも左右の区別がないみたい。仙石議員や、9条の会をやっているらしい益川某が原発容認・存続発言をする等というのがわかりやすい例です。

脱原発のためには、元左翼は信用するな、左翼も信用するな、原発に反対かどうか、それが問題なのだ、と心得ておきましょう。

(それにしても今年の桜は綺麗。キナくさい世の中をまるで際立たせるようでもありで、また1枚つけておきましたのでお愉しみ下さい)