フットワークの軽さ

.opinion 3.11

大きな災害が起きた時、行政機関は初動に遅れが出ます。サボっているからというのではなく、組織的な問題や命令系統の複雑さのせいであり、加えてスタッフ自身が被災していると事情はさらに混迷をきわめてしまいます。そんな時にはフットワークの軽い集団が有効です。モンベルなんかもそう。

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アウトドア商品を製造販売しているモンベル、その社長の辰野さんらは今回の震災直後から被災地へ赴き、テントや防寒衣料、水や食料を被災者へ直接配ってきました。先週京都のモンベルで買い物をしたのにその時には全く気づかず、一昨日はじめて知った次第ですが、素晴らしい!

さすがアウトドアメーカーというべきか、非常時に何が必要かというのを日頃から理解しているため、そして必要なモノの在庫が会社にあるという利点もあり、フットワークも軽い。役所等が被災地の場所や人数の確認に手間取っている当初から被災者の元へ物資を配ってきたことが活動状況からわかります。

赤十字へのカンパもわかるのですが、社協や各種団体経由等だと途中で抜かれてしまうのが普通です。赤い羽根だと実質1〜2割程度しか援助に繋がらない。途中の経費と称していっぱい抜かれちゃうから。以前某NPOらがやったホワイトバンドなんかは実質ゼロの援助でした。これでは誰のための募金なのか!(プンプン) まぁ今回はどうなのかは私は知りませんが、資金の行方は簡単には確認できません。

でも、モンベルのような処へ協力したりお金をカンパすれば、お金も物資も有効に活きますので是非ご検討下さい。私も会員の1人としてモンベルの迅速な活動は嬉しい限りです。

ちなみに、なぜ役所の初動が遅れるのか。
役所は国、都道府県、市長村と命令系統が下向きのピラミッド構造になっているため、何か起きても上からのお達しや基準などがないと動きがとれません。その役所の下に位置する社協(社会福祉協議会)のような組織も物資の調達采配に役所の指示を仰ぎますので、これまた初動がうまくいきません。これはある意味当たり前で、阪神大震災の時にもそうでした。だからこそ非常時それも最初の数日間は役所には頼れない・いや頼るなという話になるわけ。