体調変調、でも何とか復活

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10月中旬頃から胸痛、そしてノドなどの違和感。思い出すのもイヤな狭心症の症状そっくり。心配していましたが、どうやら全く別の理由のようでした。自分の人体実験を通して浮かび上がってきたのは中華料理店症候群、いわゆる「味の素」病。それも教科書通りピッタシとくればほぼ間違いありません。あ~~あ、何ということだ!。

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正体不明の胸痛

毎日ちょこちょこつけている日々のメモを読み返すと、正体不明の胸痛は10月中旬頃から始まっていました。当初は胸の違和感でしたが、次第に胸が締め付けられるような痛みになり、まるで狭心症の時と同じような感じ。違うのは痛みの持続性。狭心症は短い時間痛みが続いた後、すっかり落ち着いたのですが、今度のは弱くずっと続いたまま。なんか変、心臓の時とは違う。

こりゃまた精密検査かな。また手首に穴あけて心カテーテルするのはいやだなぁ。そんなこんなで毎日を過ごしていましたが、11月中旬頃から痛みは強くなり、次回12月の受診時まで待てないなぁ状態。とどめは11月末ある会合で出向いた横浜中華街での食事でした。会合の翌朝、出かけた人気の朝がゆのお店で地雷を踏んでしまったのです。

急な立ち眩み

 妙に美味い朝がゆに、この出汁はどうやったら取れるのだろうかと参加者同志で話しながら食べたまでは良かった。お腹いっぱいに満足して店を出ると直後から胸痛がひどくなり、10数分後には立ち眩み。こりゃ変だ・ヤバイぞと連れ合いに訴え、その後の日程をキャンセル。すぐにタクシーで新横浜に向かい、そのまま新幹線に飛び乗り帰宅。自宅で安静にしていると落ち着いてきました。でも、喉が焼けるような感じはなかなか消えません。

 なぜそんな事態に陥ったのか? 最近食べた食事、ここ数ヶ月で変化した生活内容その他あれこれ洗い出しながら、医者の連れ合いが出した結論が「中華料理店症候群」、つまり「味の素」病。私の症状はその「中華料理店症候群」の、「喉の灼熱感、胸の痛み、動悸、息切れ・・」そのまんまの通り。当たっています。(Wikipedia参照)。

おそらく、くだんの朝がゆの中にはスプーン盛りの「味の素」が入れられていたのではないでしょうか。ラーメンの場合は「味の素」入りのお汁を飲まずに済ませれば被害は少なくなりますが、朝がゆでは全部食べてしまうのでアジノモトはすべて体の中へ入ってしまいます(こう書くだけでオソロシイ)。急激に摂取した大量の「味の素」によって私の体調は壊され、立ち眩みになったのでしょう。ラーメンは大量の味の素入りだからと食べずにいたのですが、朝がゆはノーチェックでした。

個人差が大きい被害

じゃなぜいっしょに食した他のメンバーはそうならなかったのか?
まず、「味の素」に対する感受性には個人差があること。次に私の場合、既にここ数ヶ月来、胸痛などを覚えていたことから考え、耐性に余裕がなかったのでしょう、きっと。狭心症に対して薬剤治療中という事情も無視できないところです。

改めて思うに、中華料理店症候群とくに「味の素」の健康被害については話題になることはあっても、その機序や内容はよくわかっていない・あるいは実験的には被害が明らかではない、というのが一般的です。でも、それらは一般的な毒性試験だけの話であり、蓄積性や個人差、個人の体調・病歴まで含めて検討したわけではありません。化学物質過敏症とか「味の素」症候群というのは、少し違う観点から毒性の検討をすべきだ、というのが私の意見です。

立ち眩みが起きた翌週、行きつけの日赤にて胸のレントゲン撮影とトレッドミルによる負荷心電図の測定を実施。その結果、心臓や肺には問題がないことを確認。したがって、この間の胸痛や喉の灼熱感など正体不明の被害は私の臓器側の問題ではなく、別に原因があるということが判明。

食卓の「味の素」

じゃ、ここ最近の食生活で変わったことはなかったか? 拙宅では「味の素」は使いませんし、「味の素」入りだと考えられる醤油やミリンやお酒には近寄りません。普通の人に比べると、その手の食材とは縁遠い生活をしているつもりでした。

でも、あれこれ思い起こしてみると、まず1つ目はお茶。10月初旬から会葬で貰った日本茶を飲んでいました。通常は選びに選んだウーロン茶等しか飲まないのに、せっかくの頂き物と思って日本茶を飲んでいました。でも、安易な日本茶には味の素たっぷりであることを忘れていました。このお茶を飲み始めた時期と胸痛が始まった時期が一致するのが怪しい。

また、ここ1年位でみると、それまで食していなかったのに新しく食し始めたものがあり、その1つに味付けサバ缶詰があります。朝のサラダの生野菜に味付けサバを混ぜると「美味しい」ため、最近1年間よく使っていました。でも、今から考えると味付けに化学調味料たっぷりの食材でした(味の素の使用量は缶詰記載からは不明)。今年1年じわじわと体を痛めつけてきたのかもしれません。

そこで、問題のお茶を止め、化学調味料入りの食材を排除してみたところ、胸痛は安らぎ、ノドの灼熱感はほぼ消え去りました。ふだんから「味の素」に縁遠い生活をしていたせいか、それなりに原因を切り分けられたというのもありそうです。もちろん、これだけで味の素を主犯とするのは難しいのですが、少なくとも味の素を排除することで痛みや違和感がなくなったのも事実ですから、やはり「味の素」の危険性に思いを強くした次第。

理解してもらえない苦しみ

まだ疑問点はいろいろあります。たとえば昆布やカツオのような天然の旨味成分では問題が出ないのに、人工調味料ではなぜ危険なことになるのか? 物質そのものの化学構造が全くいっしょなら天然と人工で影響が違うのは奇妙な話。でも、おそらく一度に体に摂取する量に大きく関係しているのではないか、・・・これが現時点での私の考えです。でも、これ自身、科学的ではありません。今後も注意していこうと思います。

さて、この問題のおかげで化学物質過敏症の人たちの、他人に理解してもらえない・理解してもらいにくい苦しみの一端が少しわかりました。これはこれで大きな収穫ですが、自らの身を削っての収穫はやはりしんどい。とにもかくにも、「味の素」には要注意です。皆様もご自愛下さい。