FreeStyleリブレ 食事はゆっくりが一番 @柊屋

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食事はできるだけゆっくり食べるのが一番だ、という話の続き。
前回は饅頭パクリという時間効果のマイナス例を紹介しました。今回は日本旅館での夕食例を題材にして時間効果の威力を紹介します。

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先日来、レストラン等で2時間3時間かけてゆっくり食事を摂れば血糖値はそれほど騰がらないことを紹介してきました。

騰がらない理由は、単位時間当りの糖質量が少なくなるから。つまり、ゆっくり食べれば食後血糖値のピークを抑えられるからです。昨日紹介した一気食べの饅頭とは話が逆。わかりにくい? じゃ、別の例で示してみましょう。

紹介するのは京都の老舗旅館・柊屋での夕食。地元圏なのでわざわざ泊まることもないだろうと思っていましたが、評判が良いので興味津々で今回やっと訪問。

ご存じ、柊屋は日本を代表する旅館の1つ。部屋、食事、サービス、お風呂(高野槇!)のどれをとっても予想以上で、感想をいえば「日本の誇り」みたいな宿だなぁ、でした。それはさておき、・・・

その日の夕食のお献立は上の通り。先に記したように、見た目は何のことないように見えても、あにはからや。厳選された素材の味わいを巧みに引き出し、丁寧に作り上げた美味しいものです。文句なく素晴らしい。

糖質量はどうか。このクラスの料亭になると糖質少なめで安心といえば安心ですが、蝦蛄真丈や根菜類、それに甘いタレや揚げ衣にはそこそこ糖質はあるし、少なめ一膳のご飯でも糖質は40グラム以上。総じて50グラムを下回ることはないでしょう。

この食事で私の血糖値はどう変化したか。リブレで追跡したものを示したものが下図です。夕方から晩にかけての血糖値をご覧下さい(2018/4/28のデータ)

なんとまぁピークは低く、ほんまかいなの、105! ほとんど騰がっていないじゃないですか。先の饅頭でもわかるように、私の場合は糖質30~40グラム程度で180超えですから、50グラムの糖質を短時間で食べれば200超えのはず。

指先穿刺でも確認しましたがリブレのデータとほぼ同じ。血糖値の測定に問題があったとは云えません。じゃ105止まりなのはいったいなぜか。


考えられるのは時間効果、つまり食べる時間の違い。小難しく云えば、単位時間当たりの糖質負荷の違いです。

この日の食事時間は2時間超、デザートまで含めると3時間近くでしょうか。懐石料理では一品一品がゆっくり供されるのでこれくらいは普通です。早く持って来い、なんて客はこの手の料亭ではお呼びではありません(きっぱり)。

食後血糖値が思ったより騰がらなかったのは、食中のアルコール効果や、お食事に砂糖や味醂がほとんど使われていなかったこと、それに夕方からはホルモンバランスが変化して(私がいうところの均衡)血糖値が低めになること等が加味されての結果なのでしょう。

糖質の絶対量で食後血糖値を予想する人たちにはアンビリーバブルな結果でしょうが、これもまた事実。時間効果のプラス面は糖質が気になる人には福音です。

以上のように、リブレを使うことで時間効果に関わるご自身の血糖プロフィールを掴むことができます。私のように食後血糖値がぐんと跳ね上る者でも、時間をかけてゆっくり食べれば血糖値が抑えられるかもしれません。この話が食いしん坊な誰かのお役に立てれば幸甚です。