美味しい金沢 2023年12月

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この時期になると日本海側は蟹のシーズン。とくに12月末までの金沢の香箱蟹(雌のズワイ蟹)はとっても美味。・・・ということで、今年も金沢の美味を堪能してきました。

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今年は雌蟹がたくさん獲れて価格がこなれているらしい。その一方で雄蟹は数が少なくて値段が上がり気味とか。いろいろありますね〜。悩ましい。

私たち夫婦が出かけるのはいつもの乙女寿司ですが、11月12月はこの時期に毎年来るというお客さんも多く、1年前から予約がぎっしり。今年春に11月の席を取ろうとしたら既に満杯で、12月の平日の席を何とかゲット。まぁ今年は12月になっても雪が無く、車で行くのに心配が無かったのが幸いでした。

最近はレストランの値段がどんどん上昇中、大雑把にいってコロナ禍前の1.5倍程度でしょうか。対面で美味しいお寿司を出すお店だと3万円は下らないというのが相場のようです。でも、乙女寿司はそれよりリーズナブルで、以前はおまかせで1万5,6千円+だったのが、昨年辺りから2万円+税(蟹の季節)。

でも金沢で最高級の魚を使っているのはご存じの通り。要するに原価率が高い(儲けが薄い)のであって、みんなに美味しいものを食べてもらおうという大将の心意気をお客側も知っているからこその大人気というべきでしょう。

今回のお皿は現代の加賀焼。何年か毎にお皿も変化。

香箱蟹はお寿司の前のツマミの一品。丁寧に身やウチコ・ソトコをばらして盛り付けた景色は宝石箱のようだということで香箱という名をつけたのはいったい誰なのでしょうか。いつもながら甘さがぎっしり詰まった赤いウチコとカニ身の深い味わいが最高です。生きている幸せを感じる一時といっても過言ではありません。

香箱は鮮度が一番ですが、乙女寿司ではカニを活け〆してから茹でてばらしていると聞いたのは10数年前のことだったか。自宅でも蟹を手に入れて何度か作ったことがあるのですが、ここの完成度には遠く及びません。だからこそ毎年食べに行きたいと思うわけ。

ツマミには迷いカツオなるものも登場。鰹が太平洋側に行かず、迷って日本海側を能登沖まで南下してきたものらしい。身の旨さはもちろん、炭火で炙った皮の食感がこの上なし。

お寿司も大満足。カニ身に味噌を合わせた握りは最高だし、いつもながらのトロ、バイガイや穴子などを食べつつ、愛知からやって来たお隣のカップルと歓談していたら、あっという間の3時間、今回も堪能しました。

さて、今回ツマミの1つに海苔と雲丹がありました。炭を入れた小箱の上に海苔を載せて供し、バフンウニと一緒にどうぞという趣向なのですが、これがとっても美味かった。炙り立ての海苔が雲丹の味をこんなに引き立てるのかと感心することしきり。

あまりに美味かったので翌朝馴染みの清一商店で雲丹船を買い求め自宅で雲丹丼に。糖質制限な身ですからご飯少なめ(玄米)がご愛敬。これまた自宅でいただくものとしては最高級でした。

清一商店で手に入れた釧路産の雲丹。色艶良しで旨味いっぱい。二舟買って1つは和歌山の友人宅へ送ってもらいました。