隠されてきた砂糖の危険性 2

.Lowcarboあるいは糖質制限

砂糖の危険性についてはもうご存じでしょうか。というのも、1年半前にアップした本サイトの「隠されてきた砂糖の危険性 」が最近アクセスが多いのが気になりました。念のために、その時の内容とその後報じられたニュースも紹介しておきましょう。

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私が以前紹介したのはJAMA(米国医学会)の内科雑誌に載った記事で、「砂糖が冠動脈心疾患に関係するという研究結果が砂糖業界の圧力で長年ずっと隠されてきた」というものでした(2016/09/12付)。

砂糖による冠動脈性心疾患(Coronary Heart Disease:CHD)の危険性は1960年代から指摘されてきた。当時の内部資料から砂糖研究財団(SRF)が1965年のCHD研究プロジェクトや脂肪やコレステロールのみがCHDの原因であるとした医学雑誌(NEJM)の文献レビューをスポンサーする一方で、砂糖の消費も危険要因であることをないがしろにしてきた。また砂糖業界は1960年代、1970年代に脂肪こそがCHDの原因であるとする研究に資金提供を行ってきた。

ところが事実はもっと悪辣で、砂糖は心臓に有害だとする研究に取り組んでいたイギリスのバーミンガム大の研究者に対し、業界団体「糖類研究財団」(現・砂糖協会)は

70年の内部報告で、当時の幹部は「研究は業界にとって有益で意義のある情報を引き出すべきだ」と述べ、有害性を示唆した研究の価値は「無」だ・・・

として、研究資金を打ち切り成果を公表しなかったとのこと(朝日新聞デジタル 2017/11/22より)。

砂糖業界にとっては商品の砂糖が売れなくなると困りますから、危険性を隠蔽したくなる気持ちはわからないでもありません。でも、それは消費者の健康をないがしろにしているわけですから売り手側の犯罪的行為に類するもの。

そういえば、日本でも農業関係の団体やそれに連なる学者が「脳は糖質しか使えない」などと解説しています。でも、現在の医学的見解では糖質だけではなくケトン体も使うことがわかっているので、「脳は糖質しか使えない」というのは明らかに間違っています。

彼らは勉強不足なのか、業界利益の擁護のためにウソをついているのか、はたまた糖質を制限する食事はまかりならんという意図があるのでしょうか。私にはわかりませんが、この手の輩を登場させ科学的な間違いを流布し、私たちを洗脳しようとする大小メディアがいまだ多いので要注意。騙されるのも個人の器量の内といえば身もフタもありませんが、若爺心にて。